
写真出典:農林水産省「うちの郷土料理」
紹介
上新粉の生地に小豆のこし餡を包み、サンキラ(がめ)の葉で挟んで蒸す和菓子である。生地は耳たぶ位の硬さにこね、蒸した後に餅状にして餡を包む。福岡県北部ではかしわの葉が自生しておらず、端午の節句の「かしわ餅」に代わる形で発展した。旧暦5月の節句や8月の盆、八朔さんなど子どもの成長を祈る場面で作られ、茶摘みの時期にも親しまれてきた。家庭によっては小豆餡のほか、秋に収穫した勝栗を用いることもあり、葉の摘み時期や餡の種類に地域差が見られる。現代でも手作りの郷土菓子として受け継がれている。
由来・歴史
福岡県にはかしわの葉が自生していないため、端午の節句の「かしわ餅」に代わるものとして、サンキラの葉を使った饅頭が根づいた。葉の丸い形状が亀やスッポンの甲羅に似ていることから、福岡県北部の方言で「がめ」と呼ばれるようになり、「がめの葉饅頭」の名が生まれた。別名「さんきらまんじゅう」とも呼ばれ、葉のつるに生じる棘とひげ根が猿をも引っかけることから「サルトリイバラ」の別名も持つ。
食べ方
上新粉に塩と水を加え、耳たぶ位の硬さにこねた生地を蒸し、熱いうちに餅状にする。粗熱を取って小豆餡を包み、がめの葉に挟んで再び蒸す。皮を広げる際は縁を薄くすると餡を包んだ時の重なりが少なくなる。旧暦5月の節句、8月の盆、八朔さんのほか、がめの葉が固くなる梅雨時から葉の落ちる頃まで、茶摘みの時期にも作られる。餡は小豆のほか、秋に収穫した栗を勝栗にして保存し、ゆでて小さく割って乾燥させたものを用いることもある。
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産地
まんじゅうの名物

いがまんじゅう
桃の節句に三色のもち米をまぶした「いがまんじゅう」は、西三河地域独自の雛祭り行事食。ピンク・黄・緑の色彩が豊作祈願や生命力を象徴し、1月中旬から店頭に並ぶ春の訪れを告げる菓子である。
ふるさと納税みとり饅頭
「みとり」とは豆のさやから実だけを摘み取ることから名付けられた。夏あずきを包んだ重曹入りの生地は、蒸すとふっくら丸く膨らみ、ほのかな苦みが特徴的な郷土菓子である。

ばらっぱまんじゅう
猿の行く手を阻む棘を持つサルトリイバラの葉を敷いて蒸す、千葉県北総の夏祭りの味。葉の丸くつるつるとした質感が、まんじゅうを包むのに最適である。

水まんじゅう
「水の都」大垣の夏の風物詩。くず粉とわらび粉のもっちり生地にこしあんを包み、井戸水で冷やした清涼感あふれる和菓子。菓子店の水槽に浮かぶ姿が季節の訪れを告げる。

酒まんじゅう
「酒まんじゅうが作れることが嫁入りの条件」とされた相模原の儀礼食。火山灰台地の畑作文化が生んだ、酒種発酵の風味豊かな蒸しまんじゅうである。
福岡県の名物

博多雑煮
串刺しにした具材を椀に盛って出汁を注ぐ、おでんのようなユニークなスタイルが特徴。博多商人の奥方「ごりょんさん」たちが生み出した、忙しい年始の知恵が結実した正月料理である。

博多の胡麻鯖
傷みやすいサバを生で食べるという博多独自の食文化が生んだ名物。刺身より薄く切ったサバをごまと醤油で和え、熱いごはんに乗せて食べるのが定番で、茶漬け風にアレンジする楽しみもある。

いも饅頭
里芋やじゃがいもを丸ごと小麦粉の皮で包んで蒸す、奥八女・弓掛地区の素朴なおやつ。焼いて醤油をつけて頬張るのが山里の流儀で、腹持ちのよさから冬の食卓に欠かせなかった。

がめ煮
「がめくりこむ」(寄せ集める)の博多方言が名前の由来で、文禄の役の兵士がスッポンとありあわせの材料を煮込んだのが始まりとされる。鶏肉に変わりながらも、福岡の正月やお祝い事に欠かせない味として受け継がれている。

ふなやき
「ふな」とは舟のこと。底面が湾曲した大きな鉄鍋で焼き、半分に折ると舟のような形になることから名付けられた。黒砂糖を包めばおやつ、高菜漬けを挟めば軽食と、一つの生地で甘辛両方を楽しめる筑後の知恵がある。

エツの南蛮漬け
有明海・筑後川にのみ生息する「幻の魚」エツを、年に一度の解禁期に南蛮漬けに仕立てる福岡の夏の味。銀鱗を振って息絶える儚さが「美人薄命」の異名の由来である。