
写真出典:農林水産省「うちの郷土料理」
紹介
鶏肉と人参、ごぼう、しいたけなどの季節野菜を炊き込んだご飯で、具材のうまみが全体にしみわたる農家飯である。宮崎県を中心とする九州の鶏肉文化圏で親しまれ、同県は平成30年(2018年)度のブロイラー飼養羽数で全国1位を記録する鶏肉生産地である。稲刈りや畑仕事の合間に家族が握ってくれたおむすびとして、田んぼの畔や鋤・鍬をかたわらに食べる姿が見られ、お祝いやお祭りなど大勢が集まる場面では大釜で炊かれ振る舞われる。児湯郡新富町では「春日ずし」の別名も持ち、地域や家庭によって具材や味付けに個性が加わるのが魅力である。
由来・歴史
農作業の合間に食べる実用的な農家飯として宮崎県を中心に定着した。児湯郡新富町では昔から食べられ、地元の農家からなる会が味を受け継ぎ、平成23年(2011年)の「ご当地グルメコンテスト」で優勝して広く知られるようになった。「春日ずし」の別名は、新富町の春日地区に由来する。
食べ方
細切りの鶏肉を鍋で炒め、だし汁とささがきの人参、ごぼう、しいたけなどを加えて調味し、米とともに炊き上げる。お祝いやお祭り、イベントなど大勢が集まる時には大釜で炊き出され、日常では飲食店でも提供される。地域や家庭によって具材や味付けに違いがあり、個性豊かに受け継がれている。
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産地
宮崎県の名物

歳とり膳/年取り膳/年越し料理
大晦日の夜、家族揃って「歳を一つ取る」ことを祝う豪華な膳。旧暦の日没から始まる新年を、高膳に盛られた縁起物と共に迎える古い風習である。

とうきびめし
米が貴重だった時代、高千穂地方の農家は「割りとうきび」で米のかさを増し、人々の腹を満たした。寒風に晒された乾燥とうきびのひき割りを混ぜ炊く、黄金色の郷土飯である。

つわぶきの油炒め
日南地方で「毒消し」として伝えられたつわぶきを、大正時代には北九州の炭鉱夫へも出荷。春の旬を迎える常緑の山菜を、油揚げとともに醤油で炒めた宮崎の庶民料理である。

酢のしゅい
「しゅい」は「汁」の意。江戸時代から広まった米酢を使い、おろし大根とイワシを煮た温かい酢の汁物。冷たいなますとは対照的に、寒い日の体を温める知恵が詰まった宮崎の郷土料理である。

そまげ
「そまげ」の名は「そばのおかゆ」に由来し、椎葉村では煮干し出汁の野菜汁でそば粉を練り上げる。固くなったら囲炉裏で焼く食べ方も、山の知恵が息づく。

せりのよごし
「よごし」の名は、すり鉢やすりこ木を汚しながらつくることに由来するせりの白和え。奈良時代から続く日本原産の野菜を、豆腐と白ごまのまろやかな和え衣でいただく春の味覚である。