
写真出典:農林水産省「うちの郷土料理」
紹介
せんざんきは若鶏の骨付き肉を一口大に切り、薄口醤油・酒・しょうが汁・こしょうで下味をつけ、片栗粉をまぶして中温の油で揚げた料理である。愛媛県東予地方、特に今治市周辺で盛んに作られ、鶏料理文化が根付いたこの土地の食生活を反映している。祝いの席や親戚・友人の集まり、子どもの運動会や遠足、日々の弁当まで、あらゆる場面で年間を通じて食べられてきた。家庭によって下味の配合や揚げ具合に違いがあり、戦後間もなく今治に開店した名店をきっかけに広がったこの料理は、現在も地元のソウルフードとして親しまれている。
由来・歴史
江戸時代、今治の近見山で捕獲したキジを揚げ物にしたことが始まりとされ、約300年前の伝承である。名称の由来には「鶏を千のように斬る」という千斬切説、中国語の「軟炸鶏(エンザーチ)」や「清炸鶏(チンザーチ)」が訛った説など複数の説がある。戦後間もなく今治に「せんざんき」の店が開業し長蛇の列ができるほどの人気となり、この頃から地域に広まった。
食べ方
若鶏の骨付き肉を一口大に切り、薄口醤油・酒・しょうが汁・こしょうで漬け込んだ後、片栗粉をつけて中温の油でカラッと揚げる。一般的な唐揚げと異なり骨つきのまま揚げることで、骨から出る旨味と加熱によりしみ込む濃厚な味付けが特徴である。祝いの席や親戚の集まり、運動会や遠足の弁当など、年中行事を問わず食べられる。
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産地
愛媛県の名物

しょうゆめし
室町時代から続く「しょうゆめし」は、松山のハレの日に欠かせない炊き込みご飯。冷めてもふっくらとした醤油の香ばしさが特徴で、昭和30年代には駅弁としても全国に広まった。

太刀魚巻/太刀巻
創業150年の老舗魚屋が1987年に考案した、竹串にらせん状に巻いた太刀魚の炭火焼。各店秘伝のタレが味の決め手となり、宇和島観光の名物として定着した。

鯛そうめん
婚礼や棟上げで振る舞われる「最強のハレ食」。白波の中を泳ぐように飾った姿煮の鯛と、幾重にも幸せが続く願いを込めた素麺の組み合わせは、両家の親族がめでたく対面したことを祝う縁起物である。

石花汁
熱した石を投入すると湯気が花のように舞い上がる、今治市大島の石切り場発祥の保温鍋。米のとぎ汁を使う知恵と、職人の賄い食としての歴史が息づく。

さつま
「さつま」の名の由来は島津家の家紋に似た盛り付けからとも、薩摩伝来説とも言われる謎多き愛媛の郷土料理。ぱさぱさした麦飯をおいしく食べるため漁師が舟上で考案した工夫料理である。

味噌汁(麦味噌)
年貢米の代わりに麦を食べる知恵が生んだ、香り高い麦味噌の味噌汁。はだか麦をふんだんに使った芳醇な甘みが、瀬戸内の家庭を支えてきた。