
写真出典:農林水産省「うちの郷土料理」
紹介
法楽焼は、平らな焙烙鍋(ほうろくなべ)に小石や松葉を敷き、タイを中心にエビ、ハマグリ、サザエなど旬の魚介類を色とりどりに盛り、塩のみで蒸し焼きにする豪快な料理である。日本三大潮流の来島海峡を拠点とした愛媛県今治市で伝承され、荒波にもまれた新鮮な海の幸がふんだんに使われる。通年食べられるが、見た目の華やかさから特に宴席で重宝される。入れる魚介は家庭や店舗によって異なり、季節の旬を反映したアレンジが加えられる一方、タイを中心に飾るかたちは不変のスタンダードとして現代に受け継がれている。
由来・歴史
法楽焼の名は、塩や豆類を炒る焙烙鍋に由来する。室町時代、今治市の来島海峡を拠点とした村上海賊(水軍)が戦いに勝利した際に食べていたとされ、「海賊料理」の異名を持つ。海賊は平時には瀬戸内海の水先案内や海上警固を担い、茶や香を嗜む文化人でもあったという。
食べ方
焙烙鍋に小石と松葉を敷き、中央にタイを据え、周囲にエビ、ハマグリ、サザエ、ゆで卵などを配して蓋をし、蒸し焼きにする。水を使わず魚介の旨味が凝縮され、小石が余分な水分を吸うことでほっくりと仕上がる。通年食べられるが、旬の魚介を使うため季節ごとに内容が変わり、宴席など華やかな場で供されることが多い。
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産地
愛媛県の名物

いぎす豆腐
愛媛県今治市周辺の海岸で7・8月に採れる海藻「いぎす」を、生大豆粉と煮溶かして寒天のように固めた夏の名物。冷や奴のようなひんやりとした舌ざわりが、暑い季節の食欲をそそる。

今治焼き鳥
串に刺さない鶏皮を鉄板でプレス焼きする、約50年前に考案された今治独自の焼き鳥。せっかちな商売人の気質に合った「素早く提供」が人気の秘密である。

いもたき
大洲市発祥の350年の歴史を持つ鍋料理。藩主・加藤家の時代に「お籠り」の行事で地元の里芋を持ち寄ったことが始まりで、今も秋の河川敷で月見を兼ねて楽しまれる愛媛の中秋の名物である。

緋の蕪漬/緋のかぶ漬
正岡子規も詠んだ愛媛の伝統漬物。鮮やかな緋色はアントシアニンと酢の化学反応によるもので、かぶの緋色が冴えればその年は良い年になるという縁起物として、松山のおせちに欠かせない。

ふくめん
こんにゃくがそぼろに「覆面」された見た目が鮮やかな、愛媛県宇和島の祝い料理。四季を表す彩りがハレの席を華やかに彩る。

ふかの湯ざらし
漁師が売り物にならないサメを酢味噌で酒の肴にしたのが始まり。下ごしらえに手間がかかり朝から夕方までかかる希少な南予の名物料理である。