
写真出典:農林水産省「うちの郷土料理」
紹介
糸こんにゃくをだし汁で煮含め、白身魚のそぼろをこんもりとまぶした彩り豊かな料理である。主材料のこんにゃく芋は江戸時代の飢饉時に食糧確保のため宇和島地方で栽培され、地の利を活かした名物となった。祭りや正月、結婚披露宴や長寿祝いなど人が集まるハレの日に、鉢盛料理の中心として振舞われる。春はピンクのそぼろ、夏は緑のネギ、秋はみかんのオレンジ、冬は白のそぼろと、四季を色で表現するのが特徴で、家庭によって具材の組み合わせや盛り付けに工夫が見られる。現代でも宇和島市周辺の祝い事では欠かせない一品として親しまれている。
由来・歴史
宇和島藩の行事食として伝わり、江戸時代の飢饉の際に食糧確保のため栽培されたこんにゃく芋が主材料となった。名称の由来は諸説あり、こんにゃくを「山ふく」と呼ぶことから「ふく麺」に由来する説、そぼろで覆い隠す「覆面」に由来する説、材料を細かく切ることを「ふくめ」と言うことからの説などがある。四季を表す色彩でハレの日の料理として定着した。
食べ方
糸こんにゃくを茹でてから煎り、だし汁と調味料で汁気がなくなるまで煮含める。別に白身魚を茹でてほぐし、砂糖と酒でそぼろを作り、色付けには食紅を用いる。このそぼろをこんにゃくにまぶし、ねぎとみかんの皮で四季を表して飾り付ける。祭りや正月、結婚披露宴や長寿祝いなどの祝い事に、鉢盛料理の一部として大勢で分け合って食べる。
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産地
愛媛県の名物

緋の蕪漬/緋のかぶ漬
正岡子規も詠んだ愛媛の伝統漬物。鮮やかな緋色はアントシアニンと酢の化学反応によるもので、かぶの緋色が冴えればその年は良い年になるという縁起物として、松山のおせちに欠かせない。

法楽焼
室町時代の海賊が勝利の宴で味わった「海賊料理」がルーツ。焙烙鍋で旬の魚介を蒸し焼きにする、見た目豪華な今治の名物料理である。

いぎす豆腐
愛媛県今治市周辺の海岸で7・8月に採れる海藻「いぎす」を、生大豆粉と煮溶かして寒天のように固めた夏の名物。冷や奴のようなひんやりとした舌ざわりが、暑い季節の食欲をそそる。

ふかの湯ざらし
漁師が売り物にならないサメを酢味噌で酒の肴にしたのが始まり。下ごしらえに手間がかかり朝から夕方までかかる希少な南予の名物料理である。

えび天
えび天は、殻ごとすりつぶしたジャコエビの「ジャリッとした歯触り」が通の嗜みである、愛媛県新居浜から川之江にかけての燧灘の名物練り天。カルシウムたっぷりで子どもからお年寄りまで親しまれてきた。

ぼて茶
藩政時代、松山藩主の女房たちが質素倹約のおふれに応じて考案した贅沢なお茶漬け。塩をつけた茶せんで番茶を泡立て、ふわふわの泡が消える前にかきこむ独特の食べ方が特徴である。