
写真出典:農林水産省「うちの郷土料理」
紹介
鯛の内臓とうろこを取った丸ごとを釜に入れ、しょうゆ・酒・みりん・塩などで味付けした汁とともに米を炊く料理である。瀬戸内海沿岸の福山市、尾道市、大崎上島町などで伝承されており、岩礁性の起伏に富む海底地形と潮流が真鯛の産卵・生息に適したこの地域では、マダイの一本釣り漁や鞆の鯛網など伝統的な漁法が発達した。年間を通して食されるが旬は3~5月で、もとは漁師たちが食す機会や時季を特定せずに作る漁師料理であった。現在は飲食店で提供されることが多く、家庭ではごぼうやにんじんを入れるなどの工夫も見られる。
由来・歴史
江戸時代、走島の庄屋が鯛網の操業を始めた頃から漁師たちにより作られるようになったとされる。特に福山市鞆の浦では約380年前に始まった「鯛しばり網漁法」が有名で、初夏に産卵のために集まった鯛を網で囲って一気に獲る漁法である。この漁法は現在も福山市の無形民俗文化財として伝えられ、5月初旬から中旬には網引き体験も行われる。近年は「港内飼い付け」や大崎上島町の「海洋牧場」による鯛の栽培漁業も盛んだ。
食べ方
鯛を丸ごと釜に入れ、しょうゆ・酒・みりん・塩などで味付けした汁と米をともに炊く。ごぼうやにんじんなどの野菜を加えることもある。年間を通して食されるが、鯛の旬である3~5月に特に味わわれる。もとは漁師たちの日常的な食事であり特定の機会はなかったが、現在は飲食店などで提供される郷土料理として親しまれている。
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産地
広島県の名物

美酒鍋
「びしょ鍋」が正式名称だった?酒蔵のまかないから生まれた鍋料理で、杜氏が利き酒に支障のないよう日本酒で仕上げた味付けが特徴。

お好み焼き
「ヘラ」で鉄板から直接かきこむ食べ方が象徴的な、広島のソウルフード。人口10万人あたりの店舗数が全国一位という圧倒的な普及度を誇る。

もぶり
広島の方言で「混ぜる」を意味する「もぶる」が名前の由来。干ししいたけや根菜、黒豆などを炊きたてご飯に混ぜ込んだ混ぜご飯で、農作業の携行食から祝い事のちょっとしたごちそうまで、幅広く親しまれてきた。

わけぎのぬた
「子宝に恵まれる」縁起物として桃の節句に食されるわけぎのぬた。1玉が半年で50球以上に増える繁殖力から、子孫繁栄を願う意味合いが込められている。尾道市を中心とする瀬戸内海沿岸で全国一の生産量を誇る。

かきの土手鍋
鍋のふちに塗った味噌を崩しながら味を調節する独特の食べ方が特徴。全国生産量半分以上を占める広島のかきを、冬の風物詩として味わう郷土料理である。

あなご飯
明治34年に宮島口駅で駅弁として誕生した「あなご飯」。潮流の速い瀬戸で育った脂がのった「瀬戸のあなご」を、かば焼きにしてだし炊きご飯に敷き詰めた宮島名物である。