
写真出典:農林水産省「うちの郷土料理」
紹介
きりせんしょは、米粉を蒸してくるみとゴマを混ぜ、砂糖と醤油で味付けした素朴な味わいの和菓子である。主な伝承地域は盛岡市、花巻市、紫波町、遠野市などの県央部水田地帯で、米作を営む農村で古くから作られてきた。桃の節句には仏壇やひな壇に供え、女の子と母親が一緒に作る行事食として大切にされ、昼食と夕食の間の「こびり(小昼)」という農作業の合間のおやつとしても食された。地域や家庭により、小判形・木の葉形・花形・舟形など形状や味付けに違いがあり、遠野市では蜜入りやとろみのあるあんをからませる特徴がある。現在も結婚式で振る舞われるなど、現代の祝い事に引き継がれている。
由来・歴史
「きりせんしょ」の名前は、かつて山椒を刻んで浸した汁で粉を練ったことから「きりさんしょう」と呼ばれ、それが転じたものとされる。昭和初期にはすでに山椒は使われなくなったが、名称だけが残った。県央部の水田地帯を中心に古くから食され、行事食として重宝されてきた。
食べ方
米粉を蒸し、くるみとゴマを入れ、醤油と砂糖で味付けする。形状は箸で模様をつけた小判形や木の葉形、木型を使った花形・舟形など地域により異なり、遠野市ではくるみと黒砂糖を包んだ蜜入りや、黒砂糖と醤油のとろみあんをからませる。型がない場合は俵形を手の平で押しつぶし、スプーンの柄で模様をつける。桃の節句や結婚式など祝い事のほか、農作業の合間の「小昼」として食される。
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産地
岩手県の名物

小豆ばっとう
「ほうとう」がなまって生まれた名前の、三陸沿岸の甘味うどん。8月7日に7回食べると無病息災という夏の風習があり、近年はソフトクリームとのコラボも人気。

豆腐田楽
炭火であぶった豆腐に、にんにく味噌やばっけ、山椒を付けて食べる岩手県北の郷土料理。串にははじぎ(ミツバウツギ)の枝を使い、季節ごとに味噌の味わいが変化する。

うす焼き
桜えびと紅しょうがの香りが際立つ、もちもちの薄焼き。盛岡八幡宮のお祭りでしか味わえない幻の屋台グルメとして、地元で半世紀以上愛され続けている。

うこぎのほろほろ
南部藩の武士が箸からほろほろとこぼしたことに由来する名称を持つ、春の山菜ふりかけ。うこぎの新芽に味噌漬け大根とくるみを混ぜ、ご飯にかけて食べる。

さんまのすり身汁
本州一のさんま漁獲量を誇る岩手県で、60年ほど前から生まれた新しい郷土料理。すり鉢でよくしたさんまのすり身を団子にし、ふわっとした食感が汁に溶け込む素朴な味わいが特徴である。

ひなまんじゅう
桃の節句に子供が「おひなさん、おみせってくなんせ」と家々を回り、もらうのが楽しみだった花形まんじゅう。江戸時代から続く花巻・大迫の宿場町の風習が残る。