
写真出典:農林水産省「うちの郷土料理」
紹介
うこぎの新芽をゆでて刻み、味噌漬け大根とくるみを細かくして混ぜたふりかけ風の山菜料理である。うこぎの量が多ければ淡白な味わいになり、味噌漬け大根が多ければ保存性が高まり、くるみが多ければコクが出るという具材のバランスで味が変わる。岩手県の盛岡周辺を中心に、古くから食用を兼ねた垣根としてうこぎが植えられてきた地域で伝承されている。春の芽吹き時期に食べられ、冬の間に不足しがちな栄養素を補う意味合いがある。家庭ごとに具材の配分や味噌漬け大根の代わりに焼き味噌を用いるなどの違いがあり、近年ではポリフェノールや食物繊維を豊富に含む健康食材としても注目されている。
由来・歴史
うこぎはウコギ科の落葉低木で、日本最古の本草書「本草和名」(918年)にも記載があるほど古くから知られていた。主に救荒食品として活用されてきたが、実は栄養価が高く、近年では抗酸化作用や血糖値低下作用なども確認されている。「ほろほろ」という名は、南部藩の武士が食べようとした際に箸からほろほろとこぼれ落ちたことに由来すると伝えられる。
食べ方
うこぎをゆでて水気をしっかり切り、刻んだものに味噌漬け大根とくるみを細かく刻んで混ぜ合わせる。味噌漬け大根の代わりに焼き味噌を用いることもある。ご飯に乗せたりパンに挟んだりして食べる。春のうこぎの芽が出る時期に食べられ、冬の間に不足していた栄養素を補う意味もあった。昔は凶作時の救荒食品としても活用された。
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産地
岩手県の名物

きりせんしょ
「きりさんしょう」がなまって「きりせんしょ」となった、山椒を使わない山椒菓子。岩手県央の水田地帯で桃の節句に母娘で作る祝い菓子として親しまれ、農作業の「小昼」にも重宝された素朴な米粉菓子である。

小豆ばっとう
「ほうとう」がなまって生まれた名前の、三陸沿岸の甘味うどん。8月7日に7回食べると無病息災という夏の風習があり、近年はソフトクリームとのコラボも人気。

豆腐田楽
炭火であぶった豆腐に、にんにく味噌やばっけ、山椒を付けて食べる岩手県北の郷土料理。串にははじぎ(ミツバウツギ)の枝を使い、季節ごとに味噌の味わいが変化する。

さんまのすり身汁
本州一のさんま漁獲量を誇る岩手県で、60年ほど前から生まれた新しい郷土料理。すり鉢でよくしたさんまのすり身を団子にし、ふわっとした食感が汁に溶け込む素朴な味わいが特徴である。

ひなまんじゅう
桃の節句に子供が「おひなさん、おみせってくなんせ」と家々を回り、もらうのが楽しみだった花形まんじゅう。江戸時代から続く花巻・大迫の宿場町の風習が残る。

そばかっけ
「かっけ」の名は切れ端か「さぁ、けぇ」の方言に由来する。南部藩時代から続く岩手北部のもてなし料理で、にんにく味噌をつけて食べる温かな鍋物である。