
写真出典:農林水産省「うちの郷土料理」
紹介
骨つき若鶏を煮込んだすまし汁や濁り汁に、季節の野菜や豆腐を加え、ポン酢と醤油の合わせ酢で味わう鍋料理である。福岡県は筑紫平野の豊かな農地と博多港という貿易の歴史を持ち、内外の食文化が交錯する土地柄がこの料理を育んだ。寒い冬はもちろん、早生キャベツの春や博多祇園山笠の夏など通年食され、特に山笠の直会では神饌として欠かせない。家庭によっては最後に餅やうどん、ごはんを入れるなどの食べ方の違いがあり、1999年に開発された「はかた地どり」の登場により現代でも進化を続けている。
由来・歴史
元々は外国船が長崎に寄港した際に広まった中国風の鶏肉淡塩煮が起源で、後に福岡に波及した。コンソメなどの西洋スープと融合し、日本料理の要素も組み合わせることで福岡独自の「若鶏の水炊き」が成立した。博多祇園山笠の直会では、重い山笠を担ぐ男衆が体力をつけるため鶏肉を選んで食したことから、必ずこの料理が供される伝統が残る。
食べ方
骨つき若鶏から取ったすまし汁や濁り汁に、鶏肉と好みの野菜、豆腐を入れて煮る。ポン酢と醤油の合わせ酢につけ、もみじおろし・おろししょうが・ねぎ・柚子などの薬味を添えて食べる。最後に餅やうどん、ごはんを入れるのも一般的である。四季折々の野菜と共に通年食べられ、特に博多祇園山笠の直会では欠かせない食事となっている。
このお祭りで食べられています
博多祇園山笠の直会に欠かせない一品。お祭りの日程や見どころは「わっしょい」で。
オンラインで買う
ふるさと納税で取り寄せる
産地
福岡県の名物

やまごんにゃくの刺身
八女市北部の山間地で「鬼頭」と呼ばれるこんにゃく芋を、昔ながらの直接加工法で仕上げた刺身である。弾力のある歯ざわりと芋本来の風味が特徴で、わさび醤油や酢味噌で食す。

柳川なべ
「水の都」柳川の名物は、ドジョウをごぼうと卵でとじた滋味深い鍋料理。江戸の「どぜう鍋」とは別系統として独自の進化を遂げた、暑い夏を乗り切るための滋養食である。

ゆずごしょう
「こしょう」とは唐辛子のこと。福岡・英彦山の山伏が薬として始めたと伝わる、柚子と青唐辛子の鮮烈な香りが特徴の調味料である。

とうへい鍋
捨てられていたクロアナゴを漁師が鍋にしたのが始まり。骨まで味噌スープに溶かし込む、宗像市大島にだけ残る希少なハレの日の伝統鍋である。

鶏肉のすき焼き
江戸時代の飢饉で生まれた福岡藩の「鶏卵仕組」が起源。砂糖をたっぷり入れた濃厚な甘辛味が、地元では年中親しまれる。初めての人は驚くが、やみつきになる味わいである。

酢もち
正月の最後の餅を手でちぎり、大根おろしとだいだいの合わせ酢で和える福岡県豊前地域の郷土料理。ジアスターゼとクエン酸が入った消化に良い健康食として古くから伝わる。