
写真出典:農林水産省「うちの郷土料理」
紹介
玉こんにゃくは直径3cm程度の球状のこんにゃくで、醤油とスルメ出汁で煮込み練り辛子をつけて食べるのが一般的な山形県の郷土料理である。主な伝承地域は山形市の宝珠山立石寺(通称「山寺」)周辺で、こんにゃくは平安時代に開山した慈覚大師(円仁和尚)が中国から持ち帰り、寺の精進料理として使われたことが県内普及の始まりとされる。祭りや観光地、花見、イベントなどで串に刺した状態で販売され、ファストフード感覚で食べられるほか、寒い時期には温かい煮込みがより美味しく感じられる。家庭ではスーパーマーケットや商店で味付け前のものを購入し、醤油だけで水を使わず煮るという独自の調理法で作られ、家庭ごとに味付けの濃さや辛子の量など違いがある。現代では観光客向けの「力こんにゃく」として定着し、株式会社平野屋の登録商標「玉こん」の愛称で親しまれている。
由来・歴史
玉こんにゃくの歴史は平安時代に遡り、山形市の宝珠山立石寺(通称「山寺」)の開山である慈覚大師(円仁和尚)が中国からこんにゃくを持ち帰り、寺の精進料理に用いたことが始まりと伝わる。これが周辺住民に普及し、やがて山形県内一帯に広がっていった。寺の本殿へは1015段の階段を登る必要があり、参拝前に食べる「力こんにゃく」として観光客に親しまれてきた。「玉こん」は株式会社平野屋の登録商標となっている。
食べ方
最もポピュラーな調理法は水を使わず醤油だけで煮ることで、仕上げに練り辛子をつけて食べるのが一般的である。観光地や催事場では串に刺した状態で販売され、ファストフード感覚で手軽に食べられる。祭りや花見、イベントなどの行事のほか、寒い時期に温かい煮込みとして食べる機会が多く、1年中楽しめるが冬季は特に人気が高い。家庭では味付け前のものを購入し、同様の調理法で作られている。
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産地
山形県の名物

遠山かぶの粕汁
「ぶっかく」と呼ばれる独特の切り方で小さく刻んだ遠山かぶを、前日から煮込んだ粕汁は、雪深い米沢の冬を代表する滋味深い郷土料理である。

うどと凍み大根のどんころ煮
「どんころ」とは丸太のこと。うどを切った断面が丸太に似ていることから名付けられた、海の幸・山の幸が調和する山形の春の味。凍み大根と身欠きニシンをじっくり煮込む郷土料理である。

うこぎの切り和え
「きどい」という方言で表される独特の風味が魅力。米沢藩主・上杉鷹山公が垣根として推奨したうこぎは、防犯と食糧の両面で重宝され、春から秋まで長く味わえる山形置賜の旬の味。

卵寒天/醤油寒天
貴重だった卵と寒天が結びついた山形県庄内の祝い菓子。甘じょっぱい醤油味で冷やして固め、祭りや正月に親しまれてきた。

しょうゆの実
「あまびしょ」「あまぴちょ」とも呼ばれる万能調味料。江戸時代から続く庄内地域の発酵食は、麹の量で甘みや塩気が変わり、つくり手ごとの個性が楽しめる。

食用ぎくのおひたし
「もってのほか」という名の紫色の食用菊を、おひたしにして食べる山形の郷土料理。筒状の花弁が生むしゃきしゃきとした歯ごたえが特徴で、江戸時代から続く菊食文化の代表格である。