
写真出典:農林水産省「うちの郷土料理」
紹介
食用ぎくの花びらをゆでて醤油やだし入り醤油で食べるおひたしは、独特のしゃきしゃきとした歯ごたえとほろ苦い味わいが特徴の料理である。主に山形県で生産され、特に紫色の晩生品種「もってのほか(延命楽)」が香り高く美味とされている。もってのほかは筒状の花弁を持ち、シート状の品種とは異なる食感を生み出す。旬は秋から冬だが、品種改良により5月から1月まで収穫でき、重陽の節句には黄色い「寿」が出回る。家庭ではほうれん草やなめこ、山菜との和え物、くるみ和えなどアレンジも行われ、現代でも食用菊文化が継承されている。
由来・歴史
菊を食べる習慣は江戸時代以降に普及し、松尾芭蕉も愛したと伝わる。山形県では食用ぎくの生産が盛んで、多くの郷土料理が残されている。「もってのほか」という名の由来には、天皇家の家紋を食べることへの遠慮から、あるいは「もってのほかおいしい」からという説がある。
食べ方
花びらをガクから散らし、酢を入れた沸騰したお湯でゆで、冷水にさらして水気を切る。醤油やだし入り醤油をかけて食べるほか、ほうれん草や味付けなめこ、山菜とおろし和えにしたり、くるみを添えたりする。旬は秋から冬のはじめだが、品種により5月から1月まで収穫でき、10月下旬から11月上旬がもってのほかの時期となる。
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産地
山形県の名物

しょうゆの実
「あまびしょ」「あまぴちょ」とも呼ばれる万能調味料。江戸時代から続く庄内地域の発酵食は、麹の量で甘みや塩気が変わり、つくり手ごとの個性が楽しめる。

卵寒天/醤油寒天
貴重だった卵と寒天が結びついた山形県庄内の祝い菓子。甘じょっぱい醤油味で冷やして固め、祭りや正月に親しまれてきた。

玉こんにゃく
山形県民のソウルフード「玉こん」は、平安時代に慈覚大師が中国から持ち帰ったこんにゃくが起源。1015段の階段を登る「山寺」参拝客に「力こんにゃく」として親しまれてきた球状の郷土料理である。

塩くじら汁
山形の夏を乗り切る伝統のスタミナ汁。塩漬けのくじら脂身と新じゃが、旬の野菜を煮込み、暑さに備えてきた内陸の知恵が詰まる。

塩引きずし
紅白の彩りが祝いを彩る米沢発祥の押しずし。内陸の盆地で鮮魚が手に入らない時代、塩引きザケを使って誕生したハレの日の名物料理である。

青菜漬
明治37年に中国・重慶から渡来した山形青菜を使った漬物。シャキシャキの歯ざわりと独特の辛味が白米を何杯でも進ませ、庄内では「弁慶めし」という郷土料理にも欠かせない。