
写真出典:農林水産省「うちの郷土料理」
紹介
「さざえめし」は、殻から外して内臓を取り除いたサザエを米と出汁で炊きこんだ郷土料理で、磯の香りとコリコリとした食感が特徴である。主な伝承地域は石川県輪島市の舳倉島・七ツ島周辺で、400年以上の歴史を持つ海女による素潜り漁が行われる日本海の離島である。7月から始まるサザエ漁のシーズンに食卓に並び、夏の味覚として親しまれてきた。家庭ごとの違いは少ないが、晩秋に塩漬けサザエを麹漬けした「さざえべし」という別の保存食文化も存在し、現代では「輪島海女採りさざえ」のブランディングにより観光資源としても位置づけられている。
由来・歴史
舳倉島の海女によるサザエ漁は400年以上の歴史を持ち、平成30年(2018年)に「輪島の海女漁の技術」が国の重要無形民俗文化財に指定された。岩礁に生息するサザエは砂が入りにくく、手づかみで丁寧に採るため身に傷もつきにくいという特徴から、「輪島海女採りさざえ」としてブランディングが図られている。
食べ方
サザエの身を殻から外し内臓を取り除き、米と出汁とともに炊きこんで食べる。7月から始まるサザエ漁のシーズンに食卓に並ぶ夏の料理である。なお、夏に塩漬けしたサザエを晩秋に麹・酒・みりんで熟成させた「さざえべし」は、輪島の正月料理や贈答品としても定着した別の食文化である。
オンラインで買う
ふるさと納税で取り寄せる
産地
石川県の名物

すいぜん
輪島の葬儀で供される白い寒天菓子。朱塗りの漆器に菊水や輪花の形で盛り付けられ、男性がすった黒ごまの甘じょっぱいごまだれをつけて食べる。精進料理が刺身の代わりに発展した独特の食文化である。

鯛の唐蒸し
「にらみ鯛」という二匹のタイを腹合わせにした独特の盛り付けが特徴。背開きにするのは切腹を連想させる腹開きを避ける武家文化の名残である。婚礼の際、嫁方が持参した大ダイを婿方で調理し、宴のクライマックスで披露される。

たけのこ昆布
北前船が運んだ北海道の昆布と、藩政時代に江戸から伝来した加賀の孟宗竹が出会った料理。「たけのこ昆布」は、金沢の歴史が生んだ二大食材の融合である。

さわらの昆布じめ
石川県ではカジキマグロを「サワラ」と呼ぶ独特の方言が残る。北前船が運んだ昆布で締めた、能登半島発祥の郷土料理。淡白な身が昆布の旨味を吸い、ねっとりとした食感に変わる。

押しずし
「おけらずし」という愛称も持つ、金沢の祭りを彩る押しずし。木枠に酢飯と旬の魚を重ね一晩寝かせることで、互いの旨味が調和する。春はタイやアジ、秋はサバやシイラと季節ごとに魚が変わるのも特徴である。

にしんの昆布まき
北前船が運んだ北海道のニシンと昆布が出会い、能登の祝いの味になった。青柏祭の祝い唄にも登場する、海運の歴史が詰まった保存食である。