
写真出典:農林水産省「うちの郷土料理」
紹介
れんこんの穴に小豆を詰め、一緒に弱火で2〜3時間煮込んだ甘煮である。砂糖と塩で味付けし、冷まして味を馴染ませてから1cm厚に切って食べる。茨城県はれんこんの出荷量・作付面積ともに全国一位で、霞ヶ浦周辺の豊富な水と肥沃な湿地帯が産地を支える。小豆も県産であるため、地元食材だけで作れる。穴の開いたれんこんは「先が見通せる」縁起物とされ、小豆の赤は邪気を払うとして、正月や慶事の席に欠かせない。家庭ごとに味付けの加減があるが、小豆を豆の状態から煮ることで「紫峰色」に仕上げるのが茨城流の特徴である。
由来・歴史
茨城県のれんこんは国内50%以上のシェアを誇り、霞ヶ浦周辺で盛んに栽培される。収穫期の7月から3月頃、蓮の茎や葉を切り倒して地下のれんこんがでんぷん質をため込む。この土地で小豆も採れるため、両方の地元食材を使った「小倉れんこん」が生まれた。小豆とれんこんを煮て「紫峰色」にするのが茨城流で、「紫峰」とは朝夕に陽を受けて赤く染まる筑波山の別称である。
食べ方
皮をむいたれんこんを5cmの輪切りにし、穴に小豆を詰めて鍋に入れる。れんこんがかぶる程度の水で弱火で2〜3時間煮込み、柔らかくなったら砂糖と塩で味付けする。ゆっくり冷まして味を馴染ませ、1cm厚に切って食べる。小豆は豆の状態から一緒に煮ることが「紫峰色」にするポイントで、缶詰を使うと色が出ない。正月や慶事の縁起物として食卓に上がる。
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産地
茨城県の名物

パイタ焼き
櫂(かい)の板で魚を叩いて焼いた漁師料理が名前の由来。「パイタ」とは舟を漕ぐ櫂のことで、手漕ぎ船時代の船乗りが櫂の平らな部分で叩いて焼いたことから「カイイタ」が訛って生まれた。

ピーナッツ味噌/落花生味噌
規格外の落花生を活用した農家の知恵。市場に出回らない大粒や割れ粒を味噌で味付け、常備菜として重宝されてきた茨城県の味。

れんこんのきんぴら
国内シェア50%の日本一のれんこん産地・茨城県で、太めに切ったれんこんをシャキシャキと炒め上げた常備菜。収穫時期で食感が変わる旬の味を、いつでも食卓に迎えられる郷土の知恵が詰まっている。

煮合い
「煮て和える」が語源とされる茨城県下市地方の郷土料理。安産祈願の「子安講」で振る舞われた歴史を持ち、酢を効かせた日持ちする味が特徴。冠婚葬祭で彩りを変えて供される。

みつめのぼたもち
「みつめのぼたもち」は、第1子誕生3日目に食べる巨大なぼたもちである。栄養回復と母乳祈願の思いを込め、親戚や近所へ配る風習が江戸時代から続く。

こも豆腐
藁苞に包んで塩ゆでした豆腐に、わらの跡が美しい模様を描く。納豆のように藁で包むという、茨城県の大豆文化が生んだ知恵の保存食である。