
写真出典:農林水産省「うちの郷土料理」
紹介
小麦粉をこね伸ばした生地を一口大に切り、二つの角を合わせて三角形状に成形した麺を、大根や里芋、ごぼうなどの野菜と味噌で煮込んだ汁物である。山梨県富士川町十谷地域を中心に伝わり、当地の農耕文化と深く結びついた食文化を反映している。正月元旦の朝食や祭り、祝い事など人が集まる場面で食されてきた。家庭によって具材の組み合わせや味噌の種類に違いがあり、現代でも十谷地域では毎年元旦に歳神様への供物として欠かさず調理される。
由来・歴史
「みみ」の名は、成形した麺が農機具の「箕(み)」に似ることに由来し、「耳に似る」という説も存在する。十谷には源氏の武将が戦勝を祝って食したという言い伝えがあり、「福をすくう」意を込めて「福箕」と呼ばれたものが転訛したともいわれる。この縁起の良さから正月や祝日の料理として定着し、現在も元旦の朝に歳神様への供え物として継承されている。
食べ方
ぬるま湯を加えた小麦粉をよくこね、ぬれ布巾をかけて30分ほど寝かせた後、麺棒で伸ばして5センチ四方に切る。二つの角に水をつけて合わせ箕形に成形し、下ゆではせずに野菜の煮汁へ直接投入して煮込む。最後に味噌を加えて味を調える。正月元旦の朝や祭り、慶事など多くの人が集まる機会に食される。
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産地
山梨県の名物

茂倉瓜の冷や汁
130年前から自家播種で守られてきた幻の瓜を使い、南アルプスの麓で親しまれる夏の冷や汁。冬瓜ほど大きくなるも青臭さがなく、しゃきしゃきとした歯ざわりが麦飯やおかゆに絶妙に合う。

生湯葉
日蓮聖人の弟子が師を想って創ったとされる精進料理の逸品。豆乳の表面にできた被膜をそのまま味わう、身延町の名産である生湯葉は、わさび醤油でいただくシンプルな食べ方が特徴。

おばく
山間部で麦が主食となった知恵の結晶。丸麦のぷちぷちとした食感と、ねぎ味噌やカツオ節を添えた実が相性抜群の、山梨のほっこり滋味ごはん。

めまき
富士登山の安全祈願を込めた三角形の郷土料理。アラメで魚を巻き、10時間以上煮込む保存食で、江戸時代から御師が信者にもてなした。

甲州小梅漬
「カリカリ漬」の異名を持つ甲州小梅漬は、卵の殻を使った独自の漬け込み法で歯ごたえのある食感を生む。天日干しせず梅酢に漬けたまま保存する「どぶ漬け」が特徴の山梨の人気加工品である。

枯露柿
天日乾燥の際に実を「ころころ」と向きを変えたことで名付けられた「枯露柿」は、甲州の大粒柿を長期間干して白い糖の結晶を吹かせた風味豊かな保存食である。