
写真出典:農林水産省「うちの郷土料理」
紹介
みきは、米粉・白砂糖・さつまいもを発酵させた乳酸菌飲料で、甘酒に似た甘みと、日数経過による酸味が特徴である。主に鹿児島県の奄美地域で伝承され、同じ緯度を通る沖縄県でも麦を使った類似の飲料が飲まれる。古くは豊年祭などで神に捧げられ、農作物の豊作を願う行事と深く結びついてきた。近年は専門店が増え年間を通して楽しまれるほか、食欲低下の夏や風邪時の栄養補給として親しまれている。家庭や店舗によって甘さと酸味のバランスが異なり、奄美では酸味の強いものが好まれる傾向がある。またフルーツジュースやお酒で割るなどアレンジも豊富で、植物性乳酸菌の健康効果から現代でも注目を集めている。
由来・歴史
「みき」は「神酒」と書き、祭りで神に捧げられた口噛み酒がルーツとされる。口噛み酒は若い女性が米を口に含み咀嚼して作る酒である。幕末に薩摩藩士・名越左源太が著した『南島雑話』には、米を煮てさつまいもをすり下ろす現在の製法に通じる記述があり、この頃にはすでに飲まれていたことがわかる。
食べ方
米粉と砂糖をお湯で加熱し、30℃程度に冷ましたところでさつまいもの搾り汁を加え、数日間発酵させて作る。できたては甘いが日が経つと酸味が増し、奄美では酸味のあるものが好まれる。冷やしてそのまま飲むほか、フルーツジュースやお酒で割ったり、果物を入れてデザート風にするなどアレンジも豊富である。古くは豊年祭で神に捧げられていたが、近年は夏や風邪時の栄養補給として年間を通して飲まれるようになった。
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産地
鹿児島県の名物

ミズイカのマダ汁
イカの墨袋「マダ」を味噌汁に入れる奄美地域ならではの食文化。古くから血圧を下げる薬として重宝され、まろやかな甘みとコクが特徴の郷土料理である。

パパイヤ漬け
戦後の食糧難を支えた青パパイヤの保存食。奄美がアメリカ統治下だった頃に沖縄から伝わり、味噌や醤油で漬けて親しまれてきた。鶏飯の薬味としても欠かせない。

酒ずし
島津藩主の花見の残りごちそうが発酵して生まれた、鹿児島の押しずし。地酒「灰持酒」に漬けた米と山海の幸を重ね、半日寝かせる贅沢な春の味。

黒糖
江戸時代、奄美群島の島民は年貢を黒糖で代納させられ「黒糖地獄」と呼ばれる過酷な時代を経験した。カラメルのような深いコクと風味を持つ、鹿児島を代表する甘味料である。

きびなごの刺身
帯状の縞模様が名前の由来となったキビナゴを、手開きして菊の花に見立てた華やかな刺身。酢味噌で食べるのが鹿児島流。

鶏飯
薩摩藩の役人をもてなすために考案された、奄美群島の知恵と技が詰まった郷土料理。鶏を余すことなく使い、鶏ガラのコク深いスープをかけてさらさらと頂く。