
写真出典:農林水産省「うちの郷土料理」
紹介
米とえんどう豆を塩だけで炊き上げたごはんである。緑色の豆が茶色に変わりながら、豆の風味と甘みがごはん全体に移る。和歌山県は印南町、日高川町、みなべ町、御坊市、美浜町、由良町など全国有数のえんどう産地で、温暖な気候が多品種の栽培に適している。4月から5月の収穫期、米が少なくなる春に食べられてきた。炊き上がる5分前に豆を入れると緑色を保つことができ、家庭ごとに豆の量や色合いの好みが分かれる。平成18年(2006年)に「紀州うすい」として地域団体商標登録された名産地の味として、現代も受け継がれている。
由来・歴史
えんどう豆は江戸時代中期にヨーロッパ系のさや用種が日本に導入された。うすいえんどうが和歌山で栽培されるようになったのは明治時代で、アメリカから大阪の羽曳野市に入ったものが県内に伝わった。温暖な気候が適し、生産者の努力と県の指導で栽培技術が向上し品種改良が進んだ。豆ごはんは春に米が少なくなる一方でえんどう豆が収穫期を迎えることから、米に豆をたくさん入れて増量したことが始まりとされる。
食べ方
米と一緒に炊くと緑の豆が茶色に変わるが、豆の風味がごはんに移って美味しい。豆をきれいな緑色のままにしたい場合は、炊き上がる5分ほど前に入れると良い。4月から5月頃のうすいえんどうの収穫期に、旬の豆を使って食べるのが最も美味しく、端まで実がつまった粒揃いの豆のホクホクとした食感が楽しめる。
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産地
和歌山県の名物

めはりずし
「目を見張るほどに美味しい」とか、「おにぎりに目張りをするように包む」から名づけられた、高菜漬けで大きなおにぎりを包む和歌山県南部の郷土寿司。漁や山仕事の合間に手軽に食べられる弁当として広まった。

みかん餅
荒海を決死で渡った豪商の伝説を持つ有田みかんを、もち米と練り合わせた郷土菓子。蒸し上げた後に皮を剥き、爽やかな酸味と香りを閉じ込めた一品。

なれずし
約800年以上の歴史を持つ日本三大なれずしの一つ。塩サバと古米を植物の葉に包み発酵させ、秋祭りの夜宮からその翌日まで家族一人に1本ずつ振る舞われる。

こけら寿司
屋根材「こけら板」を押し型に使ったこと、あるいは木屑に似た見た目から名付けられた「押しずし」の原型。和歌山の漁港町では、豊漁祈願の夏祭りでヒメジやエソを使った豪華なこけら寿司が振る舞われてきた。

金山寺味噌
1249年に中国から持ち帰られた製法が、湯浅の水質と出会って生まれた「醤油・味噌の祖」。調味料ではなく「おかず」としてごはんにのせて食べる独特の食文化が、今も和歌山で受け継がれている。

柿の葉寿司
江戸時代に生まれた柿の葉寿司は、柿の葉に含まれるタンニンによる天然の保存力を活かした知恵の結晶である。紅葉した柿の葉で包むことで、熊野灘のサバやカチエビが一日もち運べた。