
写真出典:農林水産省「うちの郷土料理」
紹介
「くじゃく」は、白身部分を赤く着色したゆで卵を、緑色に着色した白身魚のすり身で包んで蒸したり揚げたりする料理である。半分に切ると緑、赤、白、黄色の鮮やかな断面が現れ、孔雀の羽を連想させる。豊後水道に面した佐伯市は海の幸に恵まれ、小骨の多いエソなどをすり身に加工する食文化が根付いていた。お正月のお節や運動会の弁当などハレの場で食べられてきた。家庭や店舗によって色使いや蒸すか揚げるかの調理法が異なり、近年は無着色の商品も出回るなど現代のニーズにも応えている。
由来・歴史
明治10年(1877年)の西南戦争で西郷軍が侵入した佐伯市は、豊後水道の豊かな漁場に恵まれた土地である。小骨が多く刺身向きでないエソをすり身に加工する知恵から生まれた。卵の断面が孔雀の羽の模様に似ていることから「くじゃく」と名付けられた。色鮮やかな見た目から、昔から祝い事の席で重宝されてきた。
食べ方
ゆで卵の白身を赤の食紅で着色し、片栗粉をまぶして緑色のエソすり身で包む。すり身には砂糖・塩・卵・片栗粉を加え、15分ほど蒸すのが本来の食べ方だが、現在は180℃の油でサッと揚げることが多い。縦に切って断面を孔雀の羽のように盛り付けて食べる。お正月や運動会など年間を通じてハレの日の食卓に並び、スーパーや道の駅でも気軽に入手できる。
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産地
大分県の名物

物相ずし
米が貴重だった時代、定量で切り分けて皆が平等に食べられるよう考案された押しずし。農繁期の嗜好食や祭りの行事食として大分県中津・宇佐で親しまれてきた。

鶏汁
鶏肉消費日本一の大分で、かつては縁の下に鶏を飼い、ハレの日に全てを余さず使った知恵の汁。親鳥のしっかりとした肉質と、ガラから取る出汁の深みが特徴である。

黄飯と黄飯かやく
小豆代わりにくちなしで染めた山吹色のごはん。財政難の臼杵藩で贅沢を避けて生まれた知恵の一品で、武家の「黄飯」と商人の「かやく」が組み合わさる。

こねり
なすとにがうりを味噌ととろみでまとめる大分の夏のおかず。国東では「オランダ」――炒め油の音から方言「おらぶ(叫ぶ)」が語源という説も。漫画『美味しんぼ』にも登場した。

きらすまめし
江戸時代の倹約令から生まれた「きらすまめし」は、刺身に大豆の搾りかすをまぶした臼杵の知恵料理。カボスを絞る爽やかな風味が、花見の席を彩る。

けんちゃん
鎌倉・建長寺が発祥とされる汁物が、大分県国東市では「けんちゃん」の名で親しまれている。具材を大きめに切り、汁気少なめの煮物風で食べるのが特徴だ。