
写真出典:農林水産省「うちの郷土料理」
紹介
大根、人参、干し柿を酢で和えた酢の物である。白い大根と赤い人参の紅白の色合いが水引を象徴し、平安の願いが込められている。奈良県は柿の特産地であり、当地の豊かな果実を活かした郷土料理として発展した。正月のおせち料理として昔から受け継がれており、年始の食卓に欠かせない一品である。家庭によっては柚子の皮を千切りにして飾ることもあり、生の柿を用いるバリエーションも存在する。
由来・歴史
奈良県では古くから大根と人参の紅白なますに干し柿を加えた「柿なます」が正月の定番おせちとして食されてきた。砂糖が高価だった時代、干し柿は砂糖の代わりに料理に用いられ、酸味のあるなますに柿の甘みと旨味が加わることで食べやすく味わい深い一品となった。紅白の色は水引を意味し、平安の願いが込められている。
食べ方
大根、人参、干し柿を合わせて酢に浸けるシンプルな調理法である。砂糖の代わりに柿の自然な甘みを活かし、酸味のあるなますを食べやすく仕上げる。正月のおせちとして食べられるほか、干し柿のほか生の柿を使ったバリエーションも楽しまれる。柚子の皮を千切りにして飾ることで香りも加わり、見た目も華やかになる。
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産地
奈良県の名物
ふるさと納税柿の葉寿司
渋柿の葉に包まれたサバの押し寿司は、一晩置くことで葉の香りと魚の旨みが酢飯に移り、防腐効果も相まって長期保存が可能な知恵の結晶である。紀州の漁師が峠を越えて運んだ夏サバが、奈良の夏祭りを彩る名物へと変貌した。

かしわのすき焼き
天満宮の秋祭りで牛に代わり鶏を使う風習が生んだ、関西独自の「かしわすき」。生卵にくぐらせた柔らかな鶏肉は、祝いの席にふさわしい華やかさを持つ。

葛餅
「葛」の名は奈良・吉野の山の民「国栖人」が由来。真冬の地下水で精製した吉野本葛の透明な弾力と、ほんのり温かい中身のもちもち食感が魅力の和菓子である。

かき氷
平安貴族も愛した「削り氷」は、平城京遷都とともに始まった氷室神社の献氷儀式がルーツ。奈良は今も氷の聖地として、全国の製氷業者が集う「献氷祭」が行われる。

いたどりの煮もの
怪我の患部にすりこむと痛みが取れることから「痛取り」と名付けられた山菜。吉野の山間部では「ごんぱち」という別名でも親しまれ、春の訪れを告げる味覚として欠かせない存在である。

色ご飯
奈良県では醤油味の炊き込みご飯を「色ご飯」と呼ぶ。米が貴重だった時代、具材を混ぜてかさ増しした知恵が現代の家庭料理として親しまれている。