
写真出典:農林水産省「うちの郷土料理」
紹介
厚さ3cmほどに切った大根を面取りしてだし汁で煮込み、豆味噌(赤味噌)をベースとした甘い練り味噌をのせて食べる煮物料理である。木曽川の扇状地で育つ「宮重大根」「方領大根」「守口大根」など、県認定の伝統野菜が主な食材として用いられ、特に煮崩れしにくい「方領大根」が適している。太平洋の黒潮と木曽三川の恵みにより古くから大根栽培が盛んな濃尾平野で生まれ、農業を営む家庭で親しまれてきた。寒い季節に体を温める料理として食べられ、豊明市の曹源寺では毎年11月29日の「豊明の大根炊き」で参拝客に振る舞われる。味噌ダレは各家庭で味わいが異なり、柚子を添えるなどのアレンジも見られる。
由来・歴史
木曽川が生み出した扇状地は砂粒が大きく水捌けが良いため、地中で成長する根菜類の栽培に適していた。こうした風土から大根の生産が盛んとなり、尾張の「宮重大根」、あま市の「方領大根」、漬物向けの「守口大根」が県の伝統野菜に認定された。大根の名産地であることから大根料理も発達し、「味噌おでん」とともに「ふろふき大根」が人気を博した。愛知県の味噌ダレには地元の食文化に欠かせない豆味噌(赤味噌)が使われ、その濃厚なコクと渋みがだし汁の甘みと調和する。
食べ方
大根は3cm程度の厚さに切り面取りしてからだし汁で煮込み、煮上がったら豆味噌ベースの甘い練り味噌をのせて食べる。品種により煮る時間は異なり、「方領大根」は肉質が細かく煮崩れしにくいため適している。寒い季節に体を温める料理として食べられ、豊明市の曹源寺では毎年11月29日に「豊明の大根炊き」が行われ、参拝客に振る舞われる。味噌ダレは各家庭で異なる味わいとなり、柚子を添えるなど風味づけを加えることもある。
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産地
愛知県の名物

五平餅
木こりや狩人が山の講の前夜に食べた携帯食がルーツ。うるち米を潰して串に刺し、味噌ダレを塗って焼く独特の食べ方は、中部山間部に広がる「御幣」の形にちなんだ名物料理である。

箱ずし
四角い木枠で押し固めた愛知の「切りずし」は、具材を斜めに配置する工夫で皆が平等に味わえるよう配慮された祝いの料理である。かつては贅沢品とされ、木枠を持つ家庭も多かった。

はぜ佃煮
翁に似たハゼの顔が「長寿」の象徴となり、おせち料理に欠かせない一品。三河湾の恵まれた干潟と、豆味噌から生まれた濃厚な「たまり」が、深いコクと旨味の佃煮を育んできた。

ふな味噌
骨まで柔らかく煮詰めたフナを、愛知の豆味噌で仕上げる保存食。寒ブナの旬を閉じ込めた、木曽三川流域の冬の味覚である。

ふきの煮付け
シャキシャキとした太い茎が特徴の「愛知早生ふき」を使った煮付け。明治中頃に東海市で発見されたこの品種は、知多半島を中心に全国トップクラスの生産量を誇り、春の訪れを告げる味として親しまれる。

あらめと落花生の煮付
昆布の一種・アラメと落花生を甘辛く煮つめた東三河の常備菜。海と山の恵みを組み合わせた、渥美半島独特の食文化が詰まった一皿である。