
写真出典:農林水産省「うちの郷土料理」
紹介
でっち羊かんは、こしあんと角寒天を主材とする福井県の水羊かんで、通常の羊かんより小豆や砂糖の量が少なく糖度が低いのが特徴である。福井県を中心とした北陸地方で、冬の風物詩として親しまれてきた。寒い時期でないと保てない水羊かんの特性から、冬にしか味わえない季節限定の菓子として定着した。昔は八百屋や駄菓子屋の店先に漆の木箱で陳列され、添付の木べらで切れ目に沿ってすくって食べた。現在はA4サイズの平箱に入ったものが一般的で、家庭ごとに「こたつに入りながら食べる」という食習慣が受け継がれている。
由来・歴史
名前の由来は諸説ある。大正から昭和にかけて、京都に丁稚奉公に出ていた福井の青年が正月に帰郷する際、持ち帰った羊かんを近所に配るために水で伸ばしてつくり直したことから生まれたとする説が有力である。これにより糖度が低くても済む水羊かん状となり、冬に食べられる菓子として定着した。別説では、菓子屋で「こねあわせる」ことを「でっちる」と呼んだことに由来するという。いずれにせよ、安価で庶民的な菓子として発展した。
食べ方
夏ではなく冬に食べるのが定番で、A4サイズ・高さ2cmほどの紙の平箱に切れ目の入った状態で販売される。添付の木べらで切れ目に沿ってすくい、こたつに入りながらつるんとした食感を楽しむのが福井の伝統的な食べ方である。寒い季節にしか味わえない貴重な菓子として、今も冬の風物詩として親しまれている。
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産地
福井県の名物

麩の辛し和え
浄土真宗の最大行事「報恩講」に振る舞われる精進料理。福井県独自の「地からし」が香ばしい芳香を放ち、麩と味噌で貴重なたんぱくを補う知恵が詰まっている。

古たくあんの煮物
「贅沢煮」という愛称も持つ福井県の定番郷土料理。酸っぱくなった古漬けのたくあんを、出汁と醤油で煮込んで生まれ変わらせる知恵が詰まっている。

呉汁
浄土真宗の最大行事「報恩講」にふるまわれる精進料理。すりつぶした大豆を味噌汁に溶かした、ふわふわの食感と豊かなたんぱく質が特徴の温かい汁物である。

長寿なます
食べると長生きするとされる縁起物。白ごまと厚揚げを練り込んだペーストで野菜を和える、福井県敦賀のお正月定番。一部地域では「こっぱなます」と呼ばれ、千切りの油揚げやねぎが入る。

茶飯
「奈良茶飯」を宿場町・今庄に旅人が伝えた、福井の忘れがたい「故郷の味」。豆入り番茶で炊き、仕上げに酒をふりかける独特の香ばしさが特徴である。

ぼっかけ
「ぼっかけ」という名は、熱々の汁をご飯に「ぶっかける」ことからとも、美味しさに客人を「ぼっかけて」引き留めたことからともいわれる福井県の名物料理。平皿に盛り付ける独特のスタイルが特徴である。