
写真出典:農林水産省「うちの郷土料理」
紹介
茶粥は、煮出したほうじ茶の中に冷やごはんを入れて炊いた、さらっとした味わいの粥である。奈良県は宇陀市の仏隆寺に弘法大師が持ち帰った茶の種子から始まる日本最古の茶栽培の地であり、この土地の茶文化が生んだ料理である。「大和の朝は茶粥で明ける」と謳われるほど、奈良の代表的な日常食として親しまれてきた。夜にごはんを炊く習慣のある大和の家庭で、冷ごはんを温めて朝食とする形で広く普及した。家庭ごとにさつまいもやかぼちゃ、里芋、栗、かき餅などを加えて腹持ちをよくするアレンジが行われ、現代では毎朝炊く家庭は減ったものの、郷土料理としての地位を保っている。
由来・歴史
9世紀初め、弘法大師(空海)が唐から茶の種子を持ち帰り、宇陀市仏隆寺で播いたのが日本の茶栽培の始まりとされる。毎年3月に東大寺で行われる1200年以上の歴史を持つ「お水取り」では、練行衆の献立に「ゲチャ」(茶飯の原点)と「ゴボ」(茶粥の汁多いもの)が登場し、1200年あるいはそれ以上前から茶粥が食べられていたことがうかがえる。
食べ方
煮出したほうじ茶に冷やごはんを入れて炊き、さらっとした食感を楽しむ。腹持ちをよくするため、さつまいもやかぼちゃ、里芋、栗、かき餅などを加える家庭も多い。「大和の朝は茶粥で明ける」ように、朝食として食べられるのが一般的であったが、現代では毎朝炊く家庭はほとんどなくなった。
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産地
奈良県の名物

でんがら
端午の節句に男の子の成長を願って作られる、枝付き朴の葉にぶら下げた独特の形状の餅菓子。川上村の寒暖差が生んだ保存食の知恵が息づく。

エイの煮こごり
ゼラチン質がゼリー状に固まることから「煮こごり」と呼ばれる、奈良のハレの日の定番料理。赤エイを甘辛く煮つけ、冷やして食べる。

ふき俵
米俵にそっくりな形が名前の由来。田植えの始まり「さびらき」に、ふきの葉でごはんを包み豊作を祈る。大豆には「大きくまめに育つように」の願いが込められている。

鮎寿司
釣瓶鮨(つるべずし)の名で歌舞伎『義経千本桜』にも登場した、吉野の天然アユを使った姿ずし。室町時代に生まれた「なまなれずし」の技法が現代に受け継がれる。

飛鳥鍋
飛鳥時代に唐から伝わった乳製品が起源。奈良の貴族から僧侶、そして庶民へと広がった、牛乳仕立ての鶏鍋。ヤギの乳を使った時代もあったという変遷が興味深い。

あまごの甘露煮
「渓流の女王」と称されるアマゴを、ほうじ茶で煮込んだ奈良のおふくろの味。朱色の斑点が美しい県の魚を、骨まで柔らかく甘辛く仕上げる。