
写真出典:農林水産省「うちの郷土料理」
紹介
もち米を木や竹の灰汁に浸し、孟宗竹の皮で包んで灰汁水で数時間煮込む餅菓子である。アルカリ性の灰汁がもち米を柔らかくし、雑菌繁殖を抑えて長期保存を可能にする。主に鹿児島県で製造・消費され、高温多湿で食糧が腐敗しやすい同県の風土に適応した先人の知恵が結実した。端午の節句に男子の健やかな成長を願って食べられ、4月中旬からスーパーマーケットや土産店で広く販売される。家庭ではきなこや黒糖、白砂糖をまぶして食べるほか、砂糖醤油をかける地域もあり、食感や味付けに地域差・家差が見られる。現代では戦陣食としての実用性は失われたが、郷土の食文化を伝える象徴的な存在として親しまれている。
由来・歴史
関ヶ原の戦いの際、薩摩の島津義弘が日持ちする食糧として持参したのが起源とされる。保存性と腹持ちの良さから薩摩の戦陣食として長く活用され、西南戦争では西郷隆盛も食べていたという。男子が強くたくましく育つようにとの願いが込められ、端午の節句の食として定着した。
食べ方
もち米を一晩灰汁に浸し、ざるに上げて竹の皮に詰め袋状に包む。水で薄めた灰汁で3時間以上煮込み、米粒が艶のあるべっこう色に変色したら取り出す。竹の皮を剥がし食べやすい大きさに切り、きなこ・黒糖・白砂糖など好みのものをまぶして食べる。砂糖醤油をかける地域もある。端午の節句に食べられ、4月中旬ごろから県内のスーパーマーケットや土産店で購入できる。
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産地
鹿児島県の名物

ぶり大根
「鰤王」「ぶり大将」などブランド化された鹿児島の養殖ブリと、煮崩れしにくい桜島大根を組み合わせた冬の定番。縁起物として正月にも重宝された。

豚骨野菜
別名「ウァンフィネヤッセ」は奄美方言で「豚・骨・野菜」を意味する。黒い島豚の骨付き肉とツワブキ、コシャマンなどを大鍋で煮込む、大晦日から正月にかけて欠かせない年越し料理である。
ふるさと納税豚汁
鹿児島県の豚汁は、全国1位の飼育頭数を誇るかごしま黒豚と、甘みの強い麦味噌が決め手。江戸時代に琉球から伝来した黒豚と、薩摩藩独特の食文化が生んだ、体の芯から温まる郷土料理である。

油ゾーメン
「八月踊り」で欠かせない集団食の名物。炒め油とだし汁が乳化し、そうめんに絡む独特の喉越しが魅力である。鹿児島県奄美地域で、明治以降一般家庭に広がった郷土料理。

豚味噌
黒い島豚を丸ごと活用する知恵が生んだ保存食。味噌と豚肉に落花生・カツオ節を合わせ、ごはんやおにぎりの具として幅広く親しまれる。

ふくれ菓子
「ふくれ菓子」は重曹でふっくら膨らませた鹿児島の蒸し菓子で、「黒糖地獄」と呼ばれた過酷な歴史の中で生まれた黒糖文化の象徴である。温かいうちはふんわり、冷めるともっちりと食感が変化する。