
写真出典:農林水産省「うちの郷土料理」
紹介
月桃(サンニン)の葉で包み蒸した餅で、もち粉にざらめを混ぜ耳たぶほどの硬さにこねた生地を、月桃の葉の裏側に載せて包み蒸す。旧暦12月8日の「ムーチービーサ」に合わせて、子どもの年の数だけすだれ状に編んで壁や柱に吊るす。蒸し汁は家の周りにまき、使った月桃の葉は十字に結んで入口に吊るし、厄除けと浄化の役割を果たす。近年は黒砂糖や紅芋、トーナチンを入れたバリエーションも生まれ、男子誕生の初ムーチーにはクバの葉で特大の「力ムーチー」を作るなど、家庭や地域で多様な形が受け継がれている。
由来・歴史
「鬼餅」の名は首里金城町の民話に由来する。両親を早く失った兄妹のうち、嫁いだ妹がひとり暮らす兄を案じると、兄は鬼と化して家畜や子どもを食らうようになった。妹は兄の好物の餅に鉄を入れて作り、食べている隙に崖から突き落として退治したと伝えられる。このエピソードから、ムーチーは厄払いの象徴となり、旧暦12月8日に神仏に供え、家族の健康を祈願する年中行事として定着した。
食べ方
もち粉にざらめを混ぜ、水加減しながら手でこねて耳たぶほどの硬さにし、ぬれた布巾で包んで寝かせる。生地をおにぎり大に分け、月桃の葉の裏側に載せて包み紐で結び、30分間蒸す。ウコン、黒糖、紅芋などで彩りをつけることもある。旧暦12月8日に家族で食べ、初ムーチーは親戚や隣近所に配る。月桃の代わりにクバ(蒲葵)を使えば「力ムーチー」となる。
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産地
沖縄県の名物

サーターアンダーギー
チューリップの花が咲いたような割れた形が特徴の沖縄風ドーナツ。中国から伝わった揚げ菓子が、琉球の職人技と暑い風土に合わせて洗練され、県内で最も愛されるおやつとなった。

ターンムディンガク
「サーターダーンム」とも呼ばれるターンムディンガクは、子孫繁栄の縁起を担う沖縄の田芋をきんとん状に練り上げた甘味。脂っこい豚肉料理の後にデザート的に食されることもある。

ラフテー
泡盛の香りが薫る豚の角煮「ラフテー」は、元々は暑い沖縄の保存食として濃い味付けで作られたが、時代とともに味が薄まり、現在は客膳料理や法事の代表格となっている。

ソーミンタシヤー
「チャンプルー」ではなく「タシヤー」と呼ばれる由来が興味深い、沖縄のそうめん炒め。豆腐を含まない炒め物の正しい呼称として、地元で親しまれている。

クファジューシー
「クファ(堅い)」と「ヤファラ(軟らかい)」の2系統を持つ沖縄の炊き込みご飯。お盆の「ウンケー」には葉ショウガ入りの特別なジューシーが供され、ハレとケの境界を映し出す。

血イリチー
貧血予防の薬としても用いられた「以類補類」の思想が息づく、豚の血を使った沖縄のハレの日料理。近年はHACCP管理で豚の血の入手が困難になり、食文化の継承が危ぶまれている。