
写真出典:農林水産省「うちの郷土料理」
紹介
番茶や粉茶で米を炊いた粥で、茶の味が染み込んだ素朴な味わいとさっぱりとした後味が特徴である。お茶の作用で粘り気がなくさらりと仕上がり、夏は冷やして食べることもある。主な伝承地域は佐賀市・小城市・神埼市で、特に長崎街道の宿場町として栄えた嬉野では名産の嬉野茶を用いて作られる。幕末から戦後間もなくまでは、商家で使用人の朝食として日常的に提供され、家庭でも食べられていた。皮をむいたサツマイモを入れて「芋がゆ」にするなど、家庭ごとにアレンジが見られる。経済の高度成長とともに家庭で作られることは減少したが、現在は県内の宿の朝食などで味わうことができる。
由来・歴史
幕末時代、財政難に悩んだ佐賀藩第十代藩主鍋島直正が「御飯粒ひとつも無駄にしてはならない」と質素倹約令を通達したことに端を発する。米の節約術として生まれ、使用人と同居する商家では前夜の冷やご飯と出がらしのお茶・粉茶を使った茶がゆを朝食に出し、多数の使用人をまかなっていた。その後、有明海沿岸地域を中心に食習慣として根付いた。
食べ方
米を洗ってざるに上げておき、沸騰した水に番茶を加えて茶汁を作り、そこに米を加えて煮る。湯に冷やご飯と袋に入れた茶葉を加えて煮込む方法もある。皮をむき角切りにしたサツマイモを入れてかさを増やすこともある。商家では使用人の朝食として日常的に提供され、戦後間もなくまでは家庭でも食べられていた。
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産地
佐賀県の名物

須古ずし
500年以上前、領民が領主への感謝を込めて献上した「須古ずし」。ムツゴロウのかば焼きを贅沢にのせた箱ずしは、今も佐賀県白石町のお祝い事に欠かせない名物である。

のっぺ汁
片栗粉でとろりとした濃度をつける「のっぺ」の名がつく、佐賀の根菜たっぷり汁物。冠婚葬祭で具材を変えて食べられ、祝いには鶏肉やあずき、仏事には花麩を入れる風習がある。

煮ごみ
「煮じゃあ」「煮じゃー」とも呼ばれる煮ごみは、くんちの供日料理として欠かせない一品。栗おこわの残りの栗と小豆、煮しめの端材を無駄にしない知恵から生まれた、根菜と鶏肉の甘辛煮込みである。

だぶ
「ざぶざぶ」煮ることから名付けられた佐賀・福岡の郷土料理。冠婚葬祭で振る舞われ、慶弔によって具材の切り方や味付けが異なるのが特徴である。

にいもじ
「にいもじ」はミズイモを酢で漬けた佐賀の夏の定番常備菜。冷蔵庫で1週間保存でき、お盆のお供えやお祭りの接待にも用いられる。シャキシャキの歯ざわりと酸味が暑い季節の食欲をそそる。

冷やしそうめん
小豆島の僧が380年前に伝授した製法が始まり。氷水で締めたシャキシャキのコシとツルツルの喉越しが、佐賀の暑い夏を乗り切る知恵となった。