
写真出典:農林水産省「うちの郷土料理」
紹介
ミズイモの皮をむいて二杯酢や三杯酢で漬けた酢の物で、シャキシャキとした歯ざわりと爽やかな酸味が特徴である。年間を通して穏やかな気候の佐賀県で、夏の暑さに対する知恵として生まれた料理である。7月から霜が降りる前のミズイモの旬の時期、特に食欲の落ちる暑い夏の日常食として親しまれ、お盆のお供えやお祭りでのお客様接待の副菜としても提供される。酢や砂糖の配合、歯ざわりの調整などは家庭ごとに異なり、「我が家の味」として受け継がれている。現代では冷蔵庫で1週間ほど保存できる常備菜としても重宝され、佐賀の夏の味覚として定着している。
由来・歴史
佐賀県の夏は連日30度前後と暑く、そんな時に重宝されてきたのがミズイモの酢の物である。「にいもじ」という名称はミズイモを酢で漬けた料理を指し、冷蔵庫が普及する以前から夏の保存食としての側面を持っていた。お盆のお供えやお祭りの接待にも用いられ、地域の食文化に深く根付いている。
食べ方
ミズイモは皮をむき4cm程度に切り、水にさらしてあくを抜く。ほうろう鍋に酢、砂糖、輪切りの唐辛子を入れひと煮立ちさせ、ミズイモをさっと煮る。煮すぎると歯ざわりが悪くなるため注意が必要である。ショウガの千切りを天盛りして完成する。干しずいきを使う場合はもみながら水で戻し、酢を加えてゆでてから調理する。7月から霜が降りる前の季節に収穫されたミズイモを用い、暑い夏の日常食やお盆・お祭りの副菜としてよく冷やして食される。
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産地
佐賀県の名物

だぶ
「ざぶざぶ」煮ることから名付けられた佐賀・福岡の郷土料理。冠婚葬祭で振る舞われ、慶弔によって具材の切り方や味付けが異なるのが特徴である。

お茶がい/茶がゆ
幕末、佐賀藩主の質素倹約令が生んだ米節約術。出がらしの番茶で炊く素朴な粥は、茶の味が染み込みさっぱりとした後味が特徴である。

須古ずし
500年以上前、領民が領主への感謝を込めて献上した「須古ずし」。ムツゴロウのかば焼きを贅沢にのせた箱ずしは、今も佐賀県白石町のお祝い事に欠かせない名物である。

冷やしそうめん
小豆島の僧が380年前に伝授した製法が始まり。氷水で締めたシャキシャキのコシとツルツルの喉越しが、佐賀の暑い夏を乗り切る知恵となった。

おこもじの油炒め
古くなった高菜漬を塩抜きして油で炒める「おこもじの油炒め」は、減塩が期待できるソウルフードとして親しまれている。佐賀県の家庭で簡単に作れるご飯のおともである。

ふつもち
「ふつ」はよもぎの古称。佐賀では桃の節句に菱餅の代わりにふつもちを供える独特の風習があり、全国でも珍しい春の味覚として親しまれる。