
写真出典:農林水産省「うちの郷土料理」
紹介
鬼おろしと呼ばれる竹製のおろし器で粗く擦った大根おろしを、味噌の効いた汁に入れた汁物料理である。焼き餅や薄揚げを加え、クジラ肉を入れることもある。焼き物の里・佐賀県有田町で、磁器の原料陶石が17世紀初頭に発見されて以来、窯元の職人たちに親しまれてきた。一晩中窯を見守る窯焚きの夜食として、特に寒い季節に体を温め腹持ちを良くするために食された。現在は大晦日の「有田碗灯」で振る舞われ、地域の食文化を伝えている。
由来・歴史
有田焼の創始とともに生まれた窯元の夜食である。17世紀初頭、朝鮮人陶工・李参平(金ヶ江三兵衛)が陶石を発見し磁器製造が始まった有田町で、窯焚きという徹夜の作業に耐えるための食として定着した。1658年頃に建立された陶山神社は「やきものの神様」として崇められ、毎年大晦日の「有田碗灯」でこの汁物が供されるようになった。
食べ方
だしを取った汁に味噌を溶き、鬼おろしで粗くおろした大根おろしを加える。餅は香ばしく焼いてから温かい汁に入れる。薄揚げやクジラ肉を入れることもある。有田焼の窯焚きの夜食として、特に寒い季節に体を温めるために食された。現在は大晦日の陶山神社「有田碗灯」で振る舞われている。
オンラインで買う
ふるさと納税で取り寄せる
産地
佐賀県の名物

くちぞこの煮付け
靴底の形に似た魚「くちぞこ」を、甘辛く煮含めた有明海沿岸の定番魚料理。夏から秋のふっくらとした身が最高とされ、日常食として親しまれている。

栗おこわ
「ごっくうさん」と呼ばれる三角の形で神に捧げ、秋の「くんち」で客人をもてなす佐賀の味。勝ち戦を願う「かち栗」を使う地域もある。

干し柿なます
「柿のれん」で知られる佐賀市大和町松梅地区のおせち名物。干し柿のモチモチとした食感と大根のシャキシャキ感が絶妙にマッチする、甘酸っぱいなますである。

呉豆腐のごま醤油かけ
「呉」とは水に浸した大豆を粉砕・煮詰めた状態を指し、そこから搾った豆乳を葛やでんぷんで固めたのが「呉豆腐」の名の由来。プリンのようなつやつやとした光沢と、柔らかくモチモチとした食感が特徴の佐賀有田の名物料理である。

つんきーだご汁
武雄弁で「ちぎる」を意味する「つんきー」が名の由来。手でちぎった小麦のだんごを、旬の野菜と煮込んだ佐賀の汁物で、寒い日の体を温める郷土料理である。

およごし
女性の言葉で「和え物」を意味する「およごし」は、約230年前の火災復興の伝承から生まれた佐賀の郷土料理。豆腐の代わりにサトイモを使う白和えで、各家庭の味が受け継がれる。