
写真出典:農林水産省「うちの郷土料理」
紹介
およごしは、サトイモをつぶして豆腐の代わりに用いる野菜の白和えである。ホウレン草、ニンジン、ゴボウ、シイタケなど季節の野菜をだしで煮、味噌・ゴマ・砂糖・みりんで味付けした和え物で、サトイモのねっとりとした食感が特徴的である。佐賀県伊福集落を中心に伝承され、当地は農業が盛んで各家庭で野菜を作る風土がこの料理を育んだ。2月19日の「およごし祭り」で必ず供されるほか、日常のおふくろの味として親しまれている。家庭ごとにサトイモのつぶし方(なめらかにするか食感を残すか)、野菜の種類、味噌やゴマの配合が異なり、かぼちゃを代用する場合もあるなど、多様なアレンジが受け継がれている。
由来・歴史
約230年前の2月19日、佐賀県伊福集落で大火が発生し集落の大半を焼失した。焼け残った野草を湯がいて和えて食し、住民が団結して復興に努めたという伝承があり、以来この日を「およごし祭り」として定め、当時の和え物を供える習わしが続いている。「およごし」は女性の言葉で「和え物」を意味し、本来は豆腐を使う白和えであったが、常備していない豆腐の代わりにどの家庭にもあったサトイモが使われるようになった。
食べ方
サトイモは湯がいてつぶし、粉ふきいものように水分を飛ばしておく。ホウレン草は湯がいて水気をしっかり絞り、ニンジン・ゴボウ・シイタケはだしで砂糖・醤油・みりんと煮る。つぶしたサトイモに味噌・ゴマ・砂糖・みりんを混ぜ、具材を合わせる。野菜の水気をよく切り、充分冷ましてから和えるのがコツである。季節の野菜を使った日常食として食べられるほか、毎年2月19日の伊福集落「およごし祭り」で提供される。各家庭でゴマ・砂糖・味噌の配合が異なり、独自の味付けが受け継がれている。
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産地
佐賀県の名物

つんきーだご汁
武雄弁で「ちぎる」を意味する「つんきー」が名の由来。手でちぎった小麦のだんごを、旬の野菜と煮込んだ佐賀の汁物で、寒い日の体を温める郷土料理である。

呉豆腐のごま醤油かけ
「呉」とは水に浸した大豆を粉砕・煮詰めた状態を指し、そこから搾った豆乳を葛やでんぷんで固めたのが「呉豆腐」の名の由来。プリンのようなつやつやとした光沢と、柔らかくモチモチとした食感が特徴の佐賀有田の名物料理である。

ゆきのつゆ
有田焼の窯元で寒い夜の窯焚きに欠かせなかった夜食。鬼おろしで粗くおろした大根おろしと焼き餅を味噌汁に浮かべ、体の芯から温める汁物である。

ゆでだご
「ゆでだんご」がなまって「ゆでだご」と呼ばれる、小麦粉と黒砂糖の郷土菓子。武雄地区では田植えの休憩で食べられ、家庭ごとに形が異なる。

むつごろうの蒲焼
干潮時に干潟を跳ね回る珍魚・ムツゴロウを、生きたまま串刺しにして素焼きし甘辛く炊く佐賀の夏の味。産卵期のジャンプは全国からカメラマンが集まるほどの名物である。

ふなんこぐい
「鮒のこぐい」とも呼ばれる佐賀の伝統料理。昆布で巻いたフナを10時間煮込み、骨まで食べられるほどやわらかく仕上げる。恵比寿様への供物として300年以上続く「ふな市」で材料が売られる。