
写真出典:農林水産省「うちの郷土料理」
紹介
ムツゴロウはエラと皮膚の両方で呼吸する水陸両生魚で、有明海と八代海にのみ生息する珍しい魚介類である。生きたまま串に刺し炭火で素焼きにし、砂糖・醤油・酒で甘辛く炊き上げた「むつごろうの蒲焼」は、身が柔らかく独特の風味が特徴の郷土料理である。主な伝承地域は干満差約6メートルの有明海沿岸で、広大な干潟が出現するこの地形がムツゴロウの生息を可能にしている。食べられるのは5月過ぎから8月までの旬の時期のみで、引き潮の「むつかけ漁」で釣り上げられた新鮮なものが使われる。家庭では素焼きのまま食べることもあれば蒲焼にすることもあり、さらに蒲焼を巻いた「むつごろう寿司」も食べられている。現代では産卵期のジャンプが観光資源ともなり、鮮度が良ければ刺身や味噌汁にもするなど、調理法のバリエーションも広がっている。
由来・歴史
有明海沿岸で「前海もん」と呼ばれる珍しい魚介類のシンボル的存在がムツゴロウである。有明海と八代海の一部にしか生息せず、有明海沿岸では「ムツ」とも呼ばれる。産卵期の5~7月にオスがメスに向かって繰り返しジャンプする求愛行動が有名で、その様子を撮影しようと全国から人が集まるようになった。伝統的な「むつかけ漁」で獲られたムツゴロウは、古くから素焼きにして甘辛く炊く蒲焼の形で親しまれてきた。
食べ方
生きたムツゴロウを串に刺し、炭火で素焼きにしてから砂糖・醤油・酒で煮詰める。煮汁がなくなるまでじっくり煮た「むつごろうの蒲焼」は、5月過ぎから8月の旬の時期にしか食べられない。蒲焼を巻いた「むつごろう寿司」もあり、活きの良いものを使うため塩水で泥吐きをさせてから調理する。鮮度が良ければ刺身や味噌汁にもされる。
オンラインで買う
ふるさと納税で取り寄せる
産地
佐賀県の名物

ゆでだご
「ゆでだんご」がなまって「ゆでだご」と呼ばれる、小麦粉と黒砂糖の郷土菓子。武雄地区では田植えの休憩で食べられ、家庭ごとに形が異なる。

およごし
女性の言葉で「和え物」を意味する「およごし」は、約230年前の火災復興の伝承から生まれた佐賀の郷土料理。豆腐の代わりにサトイモを使う白和えで、各家庭の味が受け継がれる。

つんきーだご汁
武雄弁で「ちぎる」を意味する「つんきー」が名の由来。手でちぎった小麦のだんごを、旬の野菜と煮込んだ佐賀の汁物で、寒い日の体を温める郷土料理である。

ふなんこぐい
「鮒のこぐい」とも呼ばれる佐賀の伝統料理。昆布で巻いたフナを10時間煮込み、骨まで食べられるほどやわらかく仕上げる。恵比寿様への供物として300年以上続く「ふな市」で材料が売られる。

呉豆腐のごま醤油かけ
「呉」とは水に浸した大豆を粉砕・煮詰めた状態を指し、そこから搾った豆乳を葛やでんぷんで固めたのが「呉豆腐」の名の由来。プリンのようなつやつやとした光沢と、柔らかくモチモチとした食感が特徴の佐賀有田の名物料理である。

ゆきのつゆ
有田焼の窯元で寒い夜の窯焚きに欠かせなかった夜食。鬼おろしで粗くおろした大根おろしと焼き餅を味噌汁に浮かべ、体の芯から温める汁物である。