
写真出典:農林水産省「うちの郷土料理」
紹介
茶がゆは、ほうじた番茶を茶袋に入れ、鑵子という専用の鉄釜で煮出した濃い茶で米を炊く粥料理である。山口県の柳井地区、周防大島地区、岩国地区、萩地区を中心に伝承され、周防大島や柳井ではサツマイモを加えた「芋がゆ」も好まれる。17世紀初頭、岩国藩主・吉川公が米の節約のために奨励したことで広まり、サラリとした口当たりとお茶の成分による消化促進から、現代では健康食としても親しまれている。夏は食が進まない時に冷やして、冬は温かく食べるなど、日常的な家庭食として定着している。かゆの炊き方には各家庭の秘訣があり、手の込んだ作り方から「風流食」とも呼ばれる。
由来・歴史
茶がゆの発祥は奈良地方とされるが、山口県への定着は17世紀初頭、岩国藩主・吉川公が藩内の米の節約のために積極的に奨励したことによる。これを契機に柳井市、周防大島町をはじめ県内各地に広まり、庶民の日常食として根付いた。お茶の成分やかゆにすることで消化がよくなることから、現代では「健康食」としても食べ継がれている。
食べ方
ほうじた番茶をガーゼか薄い布の茶袋に入れ、鑵子と呼ばれる専用の鉄釜で煮出す。色が濃くなったら茶袋を取り出し、洗わない米を加えて炊く。サツマイモを使う場合は1cm厚に切って水にさらし、米が沸騰し始めた頃に加える。かき混ぜると粘りが出るため、ふきこぼれない火加減で30〜40分煮て蒸らし、塩で味を調える。夏は冷やして、冬は温かく、食が進まない時など日常的に食べられる。
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産地
山口県の名物

つしま
朝鮮通信使を案内した櫛ヶ浜の漁師が創ったとされる山口県周南市の郷土料理。豆腐と干ししいたけ、野菜を煮て和えた日持ちする保存食で、対馬藩にちなみ「つしま」と名付けられた。

大平
直径50cmの大きな蓋付き漆器「大平」に盛り付けることから名付けられた岩国の祝い料理。豪華な岩国寿司と並んで冠婚葬祭の席に欠かせない、汁多めの煮物である。

のっぺい
城下町・萩の生活に欠かせない「のっぺい」は、仏事には鶏肉を抜きぎんなんを加えるなど用途で使い分ける知恵が息づく冬の定番汁物料理である。

岩国寿司
「殿様寿司」の異名を持つ岩国の押し寿司は、江戸時代に岩国藩主・吉川公に献上されて喜ばれたと伝わる。錦帯橋の街・岩国の城下町文化が生んだ、3〜5段に重ねた華やかな祝い料理である。

わかめむすび
江戸時代、参勤交代の侍が刻みわかめをご飯にふりかけた姿を、宿の女中が「茶殻をかけて食べる」と驚いたという逸話を持つ。日本海の春の風物詩・干しわかめをまとわせた朴訥なおむすびは、今も山口の故郷の味として親しまれる。

瓦そば
昭和36年(1961年)に川棚温泉の旅館が生み出した「瓦そば」。西南戦争で薩摩兵が瓦で肉を焼いた話と、江戸時代から庶民に許された「瓦」の地縁が結びつき、全国に名を轟かせた山口のソウルフードである。