
写真出典:農林水産省「うちの郷土料理」
紹介
クジラの赤身を醤油・みりん・砂糖・ショウガ汁で下味をつけ、片栗粉をまぶしてからりと揚げた料理である。山口県は長門の古い捕鯨の歴史と、江戸時代から北前船の流通基地として栄えた下関の食文化が交差する土地であり、クジラ料理が深く根付いている。節分に「大きなものを食べて大きく年をとる」「邪鬼を払う」という山陰の伝統的な風習のほか、戦後の学校給食として全国に広まり、現在もスーパーで肉が手に入る日常的な家庭料理として親しまれている。家庭や店舗によって下味の配合や揚げ加減に違いがあり、下関の飲食店では今も愛される逸品となっている。
由来・歴史
山陰地方には節分にクジラを食べ、「大きなものを食べて大きく年をとる」「邪鬼を払う」という古い風習がある。山口県の長門は明治43年(1910年)まで捕鯨で栄え、今もクジラを信仰する法要が行われる。下関は江戸時代から北前船の寄港地として鯨の流通基地となり、消費地としての食文化も発達した。1958年には大洋漁業の直営レストラン「日新」で25種類のクジラ料理が提供されるほどであり、戦後の学校給食で広く利用された「くじらの竜田揚げ」は「給食界のチャンピオン」と呼ばれた。
食べ方
クジラ肉を5mmほどの厚さに切り、醤油・みりん・砂糖・ショウガ汁の調味料に約30分漬け込んで下味をつける。汁気をよく切り片栗粉を薄くまぶし、170℃の油で3分ほどこんがり揚げる。山口県ではスーパーでも肉が購入でき、日常的な家庭料理として食されるほか、節分の風習として食べる地域もある。
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産地
山口県の名物
ふるさと納税夏みかん菓子
明治維新で困窮した萩の士族を救った、小幡高政が配布した夏みかんから生まれたお菓子。皮まで余さず使う節約の知恵が、今も萩の家庭に受け継がれる。

筍の味噌煮
岩国の春の名産・タケノコを、味噌と砂糖で甘辛く煮詰めた山口の家庭料理。成長が早く旬の短い「幻の春味」を、水煮でも味わえる保存食文化の知恵が詰まっている。

いとこ煮
「遺徳煮」とも書かれる由緒正しい行事料理。萩では澄んだ汁にシイタケやかまぼこを配した冷たい汁物仕立てとなり、祝い事には紅白玉、仏事には白や緑の団子を入れる。

かぶ雑煮
焼かない丸餅がすまし汁にとろみをつける、山口県のお正月の「かぶ雑煮」。するめを結んで入れると香りと見た目が引き立つ。
ふるさと納税外郎
ワラビ粉で「おっとり」としたなめらかさを生む山口県の外郎は、名古屋とはまったく異なる食感の伝統銘菓。室町時代から親しまれ、日常のお茶菓子から贈答品まで幅広く用いられる。

うに飯
高価なウニを「炊き込みご飯」にして振舞う萩のもてなし料理。生ウニをのせる丼とは異なり、米と一緒に炊くことで磯の香りとコクがご飯全体に染み渡る。