
写真出典:農林水産省「うちの郷土料理」
紹介
播州手延べそうめんは、揖保川の清流と播州平野の小麦、赤穂の塩を原料とする極細の乾麺である。コシが強く歯切れが良く、ゆでのびしにくい食感が特徴で、作られる時季や小麦粉の種類、麺の細さによって7つの等級に分類される。主な生産地は兵庫県播磨地方であり、冬の農閉期の副業として江戸時代から発展した。家庭では夏は冷やしそうめん、冬はにゅうめんとして一年中食され、製造時の切り落とし「ばち」を使った「ばち汁」も親しまれている。現代では家庭の普段使いから高級贈答品まで幅広く流通し、学校給食にも取り入れられている。
由来・歴史
そうめんの歴史は奈良時代の遣唐使による「さくべい」の伝来に遡るが、播磨地方との結びつきは1418年(応永25年)の斑鳩寺古文書に「サウメン」の記述があったことから確認できる。本格的な生産は江戸時代に始まり、1771~1780年の安永年間には龍野藩の「許可業種」として奨励され、1804~1818年の文化年間には藩による産物保護育成が行われた。小麦・水・塩という三大条件が揃い、冬の農閉期副業として定着したことで、揖保乃糸は播州地方の伝統産業として栄えた。
食べ方
「揖保乃糸」は10月から翌年4月に製造されるが、家庭では夏は冷たいつゆで冷やしそうめん、冬は温かいつゆでにゅうめんとして一年中食される。製造時の切り落とし「ばち」は三味線のバチに似た形で、こしが強く塩気が多いため、下ゆでせずにだし汁に直接入れて「ばち汁」として食する。大根・にんじん・里芋・油揚げを煮ただし汁に「ばち」を加え、醤油で味を調える家庭料理として親しまれ、学校給食にも採用されている。
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産地
兵庫県の名物

ゆで松葉ガニ
「カニを茹でるとき燃料に松の葉を使ったから」「カニの身を水につけると松葉のように広がるから」など、名前の由来には諸説ある。冷めてもほんのりとした甘みが残る、日本海に面した但馬地域の冬の味覚である。

丹波黒豆ごはん
田植えの祈願行事「さびらき」で田の神に捧げられた、丹波篠山の黒大豆を使ったごはん。大粒で甘みのある黒豆は、あぜ道で栽培されたものや出荷落ちを活用して、子どものおやつやごちそうとして親しまれた。

姫路おでん
生姜醤油をかけて食べるのが特徴の姫路おでん。2006年に有志が命名し、ご当地グルメとして観光客を魅了する。辛子ではなく生姜醤油を使うのは、姫路が生姜と醤油の生産地だったことに由来する。

ちょぼ汁
子どもの健やかな成長を願い、産後の母へ贈られる淡路島の伝統料理。女の子にはへこませた団子、男の子にはとがらせた団子を入れる命名の工夫も独特である。

かつめし
ナイフとフォークがなくても箸で食べられる洋食として戦後間もなく考案された、加古川の名物かつめし。デミグラスソースがかかった平たいビーフカツが、薄めに盛ったご飯の上に鎮座する。

やたら漬け
「やたら野菜を使って、やたらおいしい」が名の由来。半年かけて漬ける兵庫・宍粟の冬の保存食で、季節ごとに収穫した野菜を漬け物桶に次々と加えていく独特の製法が特徴。