
写真出典:農林水産省「うちの郷土料理」
紹介
だしと卵を混ぜた液にうどんを入れて蒸した、大きめの茶碗蒸しである。海老・椎茸・かまぼこなどの具材が彩りを添え、ふんだんな卵使いが特徴的な味わいを生む。大阪の船場を中心に、商家が集まる町で発展した料理で、かつては卵が高級品だった時代の贅沢なご馳走として位置づけられた。冠婚葬祭のお祝い席や新年の来客もてなしなど、ハレの日に欠かせない一品として重宝された。家庭や店舗によって具材の組み合わせや蒸し加減に違いがあり、戦前はうどん店の品書きに並ぶ名物だったが、戦後は食生活の変化により姿を消しつつある。
由来・歴史
大阪発祥の郷土料理で、うどんが紡いだ麻糸を丸く巻いた「苧環(おだまき)」に似ていることから名付けられた。「小田巻き」の文字は当て字である。かつて卵が高級品だった時代、船場の商家などでハレの日のご馳走として親しまれ、海老やかまぼこなどの華やかな具材がめでたい席にぴったりの一品となった。戦前は地域のうどん店の品書きに載る名物だったが、食生活の変化により戦後はあまり見かけなくなった。
食べ方
割りほぐした卵にだし汁と調味料を加えて混ぜ、濾してから器に注ぐ。器には事前にうどん、海老、椎茸などの具材を入れ、泡立てないように卵液を注ぐ。蒸気のあがった蒸し器に入れ、布巾をかけて蓋をして蒸し、仕上げに三つ葉と柚子を添える。冠婚葬祭のお祝い料理として、新年の挨拶に訪れた人をもてなす時などに供された。
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産地
大阪府の名物

どて焼き
鍋のふちに味噌を土手のように盛ることから名付けられた、牛すじの甘辛煮込み料理。安価で酒に合う味わいは、大阪・新世界の下町グルメとして長く親しまれている。

ハモ鍋
骨切りした淡白なハモに、甘み豊かな泉州玉ねぎが絶妙に合う大阪湾の郷土鍋。玉ねぎ栽培発祥の地ならではの組み合わせが、家庭の味として親しまれてきた。

紅ずいきと油揚げの炊いたん
「炊いたん」とは関西の言葉で「煮物」のこと。シャキッとした食感の紅ずいきが油揚げと出汁を吸い、夏の定番おばんざいに仕上がる。

がっちょの唐揚げ
エサにがつがつ食らいつく姿から名付けられた「がっちょ」は、骨まで丸ごと食べられるカリカリの唐揚げに。カルシウム豊富で子どものおやつとしても親しまれてきた泉州の味である。

お好み焼き
千利休の茶菓子「フノヤキ」がルーツという意外な歴史を持つ。キャベツと生地を混ぜて鉄板で焼く「混ぜ焼き」スタイルが、なにわの粉食文化を代表する名物として全国に広まった。

じゃこごうこ
泉州の方言「じゃこ(海老)」と「こうこ(漬物)」が名の由来。水なすの古漬けと小海老を甘辛く炊き、ご飯や酒のお供に親しまれてきた大阪南部の常備菜である。