
写真出典:農林水産省「うちの郷土料理」
紹介
ぶりしゃぶは、富山湾で冬に捕れる寒ブリの切り身を、だし汁にさっとくぐらせて食べる鍋料理である。表面だけに火が通り中はレアな状態となり、身が締まって旨みが閉じ込められ、程よく脂が落ちるのが特徴である。主な伝承地域は富山県で、天然のいけすと称される富山湾は漁場と漁港が近く、水揚げ後すぐに船上で氷冷海水による沖じめが行われるため鮮度が極めて高い。この料理は10月から2月の漁獲シーズンに食べられ、年末年始や親戚が集まる特別な日のご馳走として親しまれてきた。家庭ではポン酢やごまだれなど好みのたれで楽しむことが多く、近年は県内の飲食店でも定番メニューとして広まっている。
由来・歴史
富山湾で冬に捕れる寒ブリは、平成8年に「富山県のさかな」に選定され、「富山湾の王者」の異名を持つ。日本海沿いを南下してくるこの時期のブリは身が締まり脂のりが良く、全国的に高い評価を得ている。かつてはぶり大根やかぶらずしといった伝統料理や、正月などの縁起物として親しまれてきたが、近年はしゃぶしゃぶの食べ方も普及し、氷見漁港の最高級ブランド「ひみ寒ぶり」を使った贅沢な料理として新たな人気を得ている。
食べ方
鍋にだし昆布と水を入れて煮立たせ、酒や塩で味を整えただし汁を用意する。ブリは薄くそぎ切りにし、水菜やねぎ、キノコなどの野菜とともにだし汁に通す。ポン酢やごまだれなど好みのたれをつけて食べる。10月から2月の漁獲シーズンにかけて、年末年始や親戚が集まる特別な日に味わう冬のご馳走である。
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産地
富山県の名物

いかと里いもの煮もの
富山湾の鮮度抜群スルメイカと、江戸時代から続く伝統野菜サトイモを煮込む冬の定番。プリッとした食感とねっとりとしたやわらかさの対比が魅力の、ご飯にも酒にも合う家庭的な味わいである。

たら汁
富山県朝日町発祥の漁師の汁物。漁に出た男たちを温かく出迎えようと、女房たちが流木を集め大鍋を沸かして作ったのが始まり。現在は国道8号沿いに「たら汁街道」が形成されている。

ます寿司
将軍吉宗が絶賛した「ます寿司」は、富山藩士・吉村新八が考案した押し寿司。大正時代に駅弁として全国に名を馳せ、今も富山市内に20軒以上の専門店が軒を連ねる。

焼き付け
昭和初期の食糧難から生まれた富山の素朴な郷土食。大きな鉄鍋で薄く広げたもち粉生地に味噌ダレを塗り、野良仕事の合間にみんなで食べた腹持ちの良い一皿。

ばいの煮もの
「めでたいことが倍になる」という縁起の良い語呂から、お祝いの席に欠かせない富山の名物料理。殻ごと煮上げることで、バイ貝の旨みを存分に味わえる。

おすわい/すばい
「お酢和え」が訛った名前を持つ富山県民のソウルフード。紅白の千切り野菜に甘酢を和え、正月の重箱から日常の常備菜まで幅広く親しまれている。