
写真出典:農林水産省「うちの郷土料理」
紹介
黒豆をかために煮てもち米と蒸し上げたおこわで、黒豆のほろ苦さと甘みが調和する。主に富山県東部で食され、黒部市では黒部川の「あらせ」という冷たい風と名水で育つ在来種のイナキビを加えた「きびおこわ」が特徴的である。かつては正月や祭りなどの祝い事に赤飯を、他の行事には黒豆おこわを作る習慣があったが、現在は県内全域で葬式や法事といった弔事の際に供えられ、直会の膳や引き出物としても用いられる。黒部市宇奈月地区では秋に神棚や仏壇へ供える「きびおこわ」が残り、黒豆と黄色く艶やかなイナキビの色彩が美しい。家庭ではかための食感を好むか柔らかめにするかで打ち水の回数を変えるなど、好みの差も見られる。
由来・歴史
「みたま」「白ごわい」などの別名を持つ黒豆おこわは、富山県東部の古い食文化を今に伝える。本来は祭りなどの行事食として親しまれたが、時代とともに弔事料理へと用途が移り変わった。黒部市宇奈月地区に残る「きびおこわ」は、黒部川流域の厳しい自然環境で育まれた在来種イナキビを用い、神仏への供養と豊作祈願の意味を持つ。
食べ方
黒豆を砂糖と塩でかために煮上げ、もち米を蒸し器で15分蒸した後、打ち水をしてさらに蒸す。かためが好みなら打ち水は1回でよく、柔らかめなら2回行う。熱いうちに煮汁を切った黒豆と混ぜ合わせて完成する。一年を通じて葬式や法事の際に作られ、黒部市の「きびおこわ」は秋の神仏供養の時期に食される。
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産地
富山県の名物

昆布〆
江戸時代、北前船が運んだ北海道の羅臼昆布と富山湾の魚が出会い生まれた「昆布〆」。昆布に挟んだ刺身が一晩で熟成し、旨みが凝縮する保存食が現代の名物料理となった。

黒づくり
黒く光るイカスミ塩辛は、参勤交代で将軍家に献上された由緒ある富山の珍味。深みのある味わいとまろやかな塩味がクセになる。

よごし/ごま味噌和え
「夜越し」の名は、夜に作り置きして翌朝食べる習慣に由来する。砺波平野の散村で世代を超えて親しまれる、味噌とごま油の香ばしさが特徴の炒め物である。

昆布巻き
「よろこぶ」の語呂から縁起が良い昆布で魚を巻き、正月に食べる富山のハレの日のごちそう。北前船が運んだ北海道の昆布とニシンが出会い、とろけるような煮付け料理に生まれた。

ほたるいかの酢味噌和え
「富山湾の神秘」ホタルイカを、春の訪れとともに酢味噌でいただく。江戸時代から続く漁の歴史と、国の特別天然記念物に指定される群遊の幻想的な光景が、この味を特別なものにしている。

おすわい/すばい
「お酢和え」が訛った名前を持つ富山県民のソウルフード。紅白の千切り野菜に甘酢を和え、正月の重箱から日常の常備菜まで幅広く親しまれている。