
写真出典:農林水産省「うちの郷土料理」
紹介
ふかしたじゃがいもをつぶし、炒めた玉ねぎとひき肉を混ぜて成形し、衣をつけて揚げた洋風料理である。明治期の文明開化を経て、東京の築地精養軒ホテルなどの西洋料理店を中心に普及し、大正期にはとんかつ・カレーライスと並ぶ「三大洋食」として都市部の大衆に定着した。フランスのクロケットとは異なり、ベシャメルソースではなくじゃがいもを主体とする日本独自のスタイルが発展した。日常の家庭料理として親しまれ、精肉店のお惣菜としても広く流通している。家庭ごとに具材の配合や衣の厚さ、揚げ具合に違いがあり、おかずから小腹満たしのおやつまで多様な場面で食されている。
由来・歴史
フランスのクロケットが由来とされるが、本来のクロケットはベシャメルソース入りであり、日本のじゃがいもコロッケはイギリスのポテト料理の影響も受けた独自の進化を遂げた。1870年(明治3年)の築地精養軒ホテル開業を皮切りに、明治30年頃には東京に40軒ほどの西洋料理店が存在。明治中期に庶民へ浸透し、大正末期から昭和初頭の好況期に洋風一品料理として都市大衆に広まり、「洋食」の始まりを象徴する料理となった。
食べ方
ふかしたじゃがいもをつぶし、炒めた玉ねぎとひき肉を加えて調味し、小判型に成形する。薄力粉、溶き卵、パン粉の順で衣をつけて揚げ、好みで千切りキャベツなどを添えて食す。日常の家庭料理として幅広く親しまれており、精肉店のお惣菜としても定番である。
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産地
東京都の名物

玉子焼き
江戸庶民のごちそう「玉子ふわふわ」が起源とされ、落語「王子の狐」にも登場する王子扇屋が今も手焼きで守る。関東の甘め厚焼きと関西のだし巻き、東西で味わいが分かれる卵料理の代表。

親子丼
鶏肉と卵を同じ鍋で煮込む「親子」の組み合わせが名前の由来。明治時代に東京・人形町の軍鶏料理店「玉ひで」が出前専用として生み出し、兜町の証券マンを中心に爆発的な人気を博した丼物である。

かんぴょう巻き
江戸前ずしの定番「かんぴょう巻き」は、元々「のり巻」と呼ばれた細巻きの原点。芯の具が「くたっと」しないよう巻き上げる職人技が特徴である。

深川めし/深川丼
江戸時代から続く「ぶっかけ」と「炊き込み」の2種類があるアサリ飯。かつては殻から外した「ぬきみ」を使った汁かけ飯として庶民に親しまれた。

治助芋のネギ味噌
100年以上続く奥多摩の名産「治助芋」は、山梨から嫁入りした女性が持参した芋を治助さんが広めたことに由来する。濃厚な味わいの蒸し芋にネギ味噌を添える素朴な郷土料理である。

おくたまワサビのTOKYO-X巻き
すりおろすのが常識だった奥多摩わさびを刻んで豚肉と巻き焼くという発想の転換が生んだ、2011年のコンクール最優秀賞受賞メニュー。鼻に抜ける辛さとジューシーな肉の旨味が絶妙に調和する。