
写真出典:農林水産省「うちの郷土料理」
紹介
白あえは、水切りした豆腐をすり鉢でなめらかにして、にんじんやこんにゃくなどの具材と和える栃木県の郷土料理である。味付けはシンプルでありながら、豆腐のまろやかさと野菜の食感が調和した優しい味わいが特徴である。主に日光市川俣や芹沢などの山間地に伝わり、かつては豆腐店が近くになく自給せざるを得なかった土地柄から、隣近所で道具を共有して共同で豆腐を作る習慣が根付いていた。ご祝儀や葬式、正月といったハレの日のほか、神社の祭りや年中行事の際に作られてきたが、現在では一年を通して食卓に並ぶ惣菜として定着している。家庭ごとにほうれんそうやりんご、柿など季節の野菜や果物を加えるアレンジが見られ、葬式の際には赤い食材を避けるという食習慣も残されている。
由来・歴史
栃木県の山間部、特に日光市川俣や芹沢では、豆腐店が近くになく貴重な食材であった豆腐を隣近所で共同で作る習慣があった。豆腐を作るのはご祝儀や葬式、正月などのハレの日に限られており、この際に白あえが作られた。豆腐が容易に手に入る地域では神社の祭りや年中行事にも広がり、現在では日常の惣菜へと発展した。
食べ方
豆腐は30分前に布巾で包み重しをして水切りし、すり鉢でなめらかにすりつぶして味を整える。こんにゃくは短冊切りにして湯がき水切りし、にんじんとともに下煮用調味料で煮て冷ましておく。食べる直前に豆腐と具材を和える。すり鉢がない場合はへらでよくつぶして代用できる。季節の野菜や果物を加えることもあり、葬式の際は赤い食材を入れないのが慣わしである。
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産地
栃木県の名物

ちたけとなすの油炒め
裂くと乳白色の汁が染み出す「ちちたけ」の通称で呼ばれるきのこを、夏から秋のなすとともに油で炒めた郷土料理。里山の薪炭林で育まれた貴重な食材の味わいが、盆の時期の食卓を彩ってきた。

なすといんげんの油味噌
「天祭」に欠かせない夏の味。内陸の高温気候が育んだなすを、味噌と砂糖でからめた甘じょっぱい炒め煮は、稲の豊作を祈る男たちの手料理として親しまれた。

どじょう汁
栃木県宇都宮周辺の夏の名物で、暑さを乗り切る精力食として親しまれた。丸ごと煮たどじょうに卵を落とし、うどんを加えて食べるのが定番である。

草餅
「草もち」は餅草(よもぎ)を練り込んだ餅で、旧暦のひな節句に欠かせない供え物として伝わる。新暦では時期が合わず、近年は和菓子店のものを用いることも多い。

えび大根
川エビと大根の赤白配色が縁起物とされ、水神祭の祝いの席に欠かせない冬のごちそう。笹を束ねて誘い込む伝統的な漁法「笹エビ」で獲った新鮮な川エビを、とろけるほど柔らかく煮付ける。

鮎めし
「西の四万十川、東の那珂川」と謳われる清流の恵み。素焼きの鮎を丸ごと炊き込み、頭と骨を取ってほぐした身をご飯と絡める、内陸の貴重なたんぱく源を味わう郷土料理である。