
写真出典:農林水産省「うちの郷土料理」
紹介
若桜のおやきは、もち米とうるち米の粉(まきの粉)によもぎを練り込んだ緑色の生地で、小豆のあんを包んだ蒸し焼きの菓子である。鳥取県若桜町は、若桜神社の門前町として栄え、米作を基盤とする農村地域である。毎年5月の若桜神社大祭や2年に1度の「わかさまつり」で、氏子が神輿や獅子舞を迎えるおもてなし料理として振る舞われ、天下安泰・五穀豊穣を祈願して神社に奉納する風習があった。各家庭では代々伝わる「大」や屋号の文字が刻まれた亀甲形の押し型を用い、親類や訪問者に手づるおやきを配った。現在は家庭での手作りは減少したが、若桜町のお土産や若桜弁天参りのお土産として親しまれている。
由来・歴史
若桜神社大祭は約400年の歴史を持ち、おやきはそのおもてなし料理として氏子に受け継がれてきた。昔は家ごとに夕方になると鉄板で焼く香りが町中に漂い、神棚に供える習慣もあった。長野県の野菜入りおやきとは異なり、鳥取県若桜町のおやきはもち米・うるち米の粉にあんを包む菓子として独自の形態を発展させた。
食べ方
よもぎをミキサーで潰し、まきの粉と水でこねた生地であんを包み、亀甲形の型で押す。フライパンで焼いた後、水を入れて蒸し焼きに仕上げる。冷凍保存が可能で、レンジで温めるかフライパンで素焼きすると、出来立てとは異なる食感が楽しめる。若桜神社大祭やわかさまつりの時期に、訪問者や親類へのおもてなしとして供された。
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産地
鳥取県の名物

焼き鯖の煮付け
焼きサバをほぐして玉ねぎと甘めに煮込む、鳥取県東部の知恵が生んだ庶民の味。臭みを和らげ子どもも食べやすく、農繁期の簡単な魚料理として重宝された。

とうふちくわ
江戸時代、鳥取藩主が「魚の代わりに豆腐を食べよ」と奨励したことに端を発する。魚肉すり身を豆腐でかさ増しした知恵の結晶が、今も酒肴として親しまれる。

栃餅
舌にピリピリ走る強烈なアクを持つ栃の実を、先人の知恵で美味しい餅に仕立てた縄文時代からの食文化。米の取れない山村で貴重な食糧として受け継がれてきた。

スルメの麹漬け
鳥取の山間部で生まれた「おふくろの味」——スルメイカを海風で干し、麹に漬け込むことで冬の保存食として長く親しまれてきた。

そら豆の粉吹き
鳥取県東中部の保存食。旬が3日で激減するそら豆を、天日干しで長期保存し、ほっこりとしたコクのある味わいに仕立てた郷土料理である。

らっきょう漬け
参勤交代で小石川薬園から持ち帰ったらっきょうが、鳥取砂丘の特産品へと育った。塩漬けと味付けの二刀流で、今や砂丘観光の定番土産となっている。