
写真出典:農林水産省「うちの郷土料理」
紹介
鶏肉・やまいも・生しいたけ・ぎんなん・もやし・ゆで卵などを鶏ガラスープで煮込み、耐熱の大鉢に盛ってパイ生地で覆い、オーブンで焼き上げる料理である。具材は和風に味付けされ、パイ生地を崩してスープに入れて食べるのが特徴で、ザクザクとした食感とやわらかい具材の対比が楽しめる。長崎県出島周辺で伝承され、鎖国時代の貿易港として西洋と中国の文化が交錯した土地ならではの、和・中・蘭が融合した「和華欄料理」の一つに位置づけられる。かつては庶民の口に入らない高級料理であったが、現在は出島のレストランで常時提供され、一部の料亭では卓袱料理の一皿としても出されている。家庭では冷凍パイシートを使うなどアレンジも見られ、長崎の食文化を代表する名物として親しまれている。
由来・歴史
出島に出入りしていたオランダ人から鎖国時代に伝わったとされ、江戸時代の料理本『南蛮料理書』に原型が、『四季料理書』には現在に近いレシピが記載されている。名称はポルトガル語の「Pastel(パイ)」または「Pasta(生地)」に由来すると考えられ、西洋の形式を取りながら和風の味付けや中国由来の具材を組み合わせることで、長崎独自の和華欄料理として発展した。
食べ方
具材を鶏ガラスープやフカヒレスープ、スッポンスープで煮込み、耐熱容器に入れてパイ生地で蓋をしオーブン焼きにする。食べる際は編み目のパイ生地を崩してスープの中に入れ、具材と一緒にいただく。出島のレストランで通年提供され、料亭では卓袱料理の一皿としても楽しめる。
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産地
長崎県の名物

アルマド
切り口がピンク色の縁取りになる、平戸発祥の祝いの練り物。オランダ語やポルトガル語に由来する異国情緒あふれる名称も魅力だ。

ピーナッツ豆腐
小値賀島の赤土と潮風が育む落花生を、葛粉と練り合わせて固めた珍しい豆腐。ご飯のおかずには柚子味噌を添え、甘味としては黒蜜やきな粉をかけて食べ分ける島の知恵が息づく。

茹で干し大根とかんぼこの煮物
断崖の中空干し場で陽光と海風に晒された「茹で干し大根」と、長崎名物の「かんぼこ」が織りなす冬の風物詩。苦み少なくやわらかな食感が特徴の郷土料理である。

ひきとおし
「引き通し」がなまって「ひきとおし」となった、壱岐島のもてなし料理。鶏肉と壱州豆腐、そうめんを鍋に入れ、鍋の水に壱岐焼酎を注ぐのが特徴的な食べ方である。

鯨じゃが
鯨肉を使った長崎版肉じゃが。鯨特有の臭みをじゃがいもやたまねぎがやわらげ、老若男女が楽しめる家庭の味として親しまれてきた。

長崎天ぷら
南蛮貿易のポルトガル人が食べたフリッターが原型で、衣に味がついた独特の揚げ物。400年の歴史を持ち、天ぷらの起源説も存在する長崎の名物料理である。