
写真出典:農林水産省「うちの郷土料理」
紹介
とふめしは、ゆでた豆腐・ニンジン・ゴボウ・鯖の水煮・油揚げを炒め、炊きたてのご飯に混ぜて蒸す混ぜご飯である。醤油ベースの味付けで、具材の食感と香りが特徴的である。兵庫県丹波篠山市の大山地区に伝わり、鯖街道の通過地として塩漬け鯖が流通した歴史的背景を持つ。運動会や冠婚葬祭、地区の集会といった大勢が集まる場面で作られ、簡便に多人数分を供する知恵が結実した料理である。家庭によって具材の配合や味付けに違いがあり、現代では水煮缶を使った手軽な再現も行われ、地域の食文化継承に寄与している。
由来・歴史
約120年前、大山地区の寄り合いで長老が「おかずとご飯を混ぜれば大勢分も簡単」と提案したことに端を発する。山間部でありながら鯖が使われるのは、若狭湾から京都へ至る鯖街道の一つがこの地域まで延びており、塩漬け鯖が入手できたためである。また、江戸時代半ばから農閑期に灘の酒蔵へ出稼ぎに行く季節杜氏が、出発時の弁当にとふめしを詰めていた記録も残る。
食べ方
生鯖ではなく鯖の水煮缶を使い、ニンジン・ゴボウ・油揚げ・ゆで豆腐を炒めて醤油で味付け、炊きたてのご飯の上に載せて蒸し、最後にかき混ぜて食べる。運動会や冠婚葬祭、地区の集会など、大勢が集まる機会に作られてきた。
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産地
兵庫県の名物

粕汁
正月の鮭や鰤の残りを使い、酒粕と野菜を煮込む「二十日正月」のけじめの食。灘五郷の酒造文化が生んだ、冬の山間部を温める滋養の味噌汁である。

神戸ビーフステーキ
「神戸ビーフ」という牛の種類は実は存在しない。但馬牛の厳格な基準を満たした肉にのみ与えられる称号であり、1859年の横浜開港を機に外国人に好評を博し、世界に名を馳せた。

山椒の佃煮
江戸時代に幕府献上品となった朝倉山椒と、絶滅危機から復活を遂げた有馬山椒。トゲの有無や香りの違いが両者の特徴で、醤油ベースの佃煮はご飯のお供として親しまれる。

鯖寿司
鯖街道の塩漬け鯖がちょうどいい塩加減に熟成する丹波篠山で生まれた、酢で締めた塩鯖の寿司。姿寿司・棒ずし・にぎりと形はさまざまで、秋祭りのごちそうとして今も伝わる。

出石皿そば
徳利のつゆに小皿のそばを次々とつけて食べる、豊岡市出石町の名物。300年前に信州から来た職人が技術を伝え、今も約40店で味わえる。

イカナゴのくぎ煮
煮上がった姿が錆びた釘のように曲がることから「くぎ煮」と名付けられた、瀬戸内海の春の風物詩。神戸発祥の佃煮は、明石の漁協女性たちによる家庭向け改良が全国普及のきっかけとなった。