
写真出典:農林水産省「うちの郷土料理」
紹介
「呉和え」は、ゆでた大豆を「かがつ」(すり鉢)と「めぐり」(すりこぎ)で潰した「ご」を衣とし、野菜やきのこと和える料理である。砂糖・味噌・だし汁を加えた「ご」は、塩漬けのきのこやこんにゃくとも相性が良い。主に鳥取県日南町に伝わり、同町は島根・広島・岡山の各県に隣接し、面積の9割を森林が占める伯耆地方の山間部で、県内有数の豪雪地帯である。耕作地が極めて狭く、昔は「焼山」で得た草木灰の養分のみで大根・豆類・そばなどを栽培した環境が、この大豆を主役とした料理を生んだ。仏事の来客もてなしや祭りの場で食べられてきた。乾燥大豆の他、若い「枝豆」を使うと緑が鮮やかな夏の一品となり、家庭によって具材や味付けに違いがある。
由来・歴史
「呉和え」の「ご」は、ゆでた大豆をすり潰したものを指す。日南町は面積の9割が森林で耕作地が極めて狭く、昔は造林のための「焼山」を農耕に転用し、草木灰の養分だけで作物を育てた。大豆は「畑の肉」と呼ばれる貴重なタンパク源であり、この厳しい環境で重宝された。「ご」は味噌汁に入れた「呉汁」としても食べられる。
食べ方
乾燥大豆を一晩水に漬けてゆで、または旬の「枝豆」を用い、砂糖・味噌・だし汁とともにすり鉢でよくすり混ぜて「ご」を作る。これを野菜や塩漬けのきのこ、こんにゃくなどと和えて食べる。仏事の来客をもてなす際や祭りで食べられ、枝豆が旬の時期には緑色が美しい一皿となる。
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産地
鳥取県の名物

ハタハタ寿司/しろはた寿司
ごはんを使わずおからを詰める珍しい寿司で、鳥取県の賀露神社ホーエンヤ祭で振る舞われてきたごちそう。春に旬を迎えるハタハタの脂の乗った身と、パラパラのおからが織りなす独特の食感が魅力。

いがい飯
山陰唯一の海女の里・青谷町夏泊で、海女が潜って採るイガイを炊き込んだ夏の風物詩。貝殻ごと炊く豪快な食べ方も残る。

いぎす
飛鳥・奈良時代から朝廷への献上品だった海藻料理。見た目はようかんのようだが、口に入れると海の豊かな香りが広がる独特の触感が楽しめる。

がんちゃ汁
石臼でカニを粉々に搗くという荒々しい伝統製法から生まれる、ふわふわと浮かぶカニの身が特徴の汁物。モクズガニの全身を余すところなく味わう鳥取の知恵料理である。

どんどろけ飯
雷鳴に似た豆腐の炒める音が名前の由来。鳥取県東部から中部に伝わる、豆腐と旬の野菜を炊き込んだ郷土料理である。

大山おこわ
大山山麓の僧兵が戦勝祈願で炊いた米飯が起源。明治の牛馬市で馬喰たちに親しまれ、旧名は「汗入おこわ」。